日商簿記3級&2級受験記

こんにちは。にこいちです。今日は、先日合格した日商簿記2級受験記、その前に受験した簿記3級の受験記を書きます。

 

1.受験の目的

 一言でいうと、個別株投資のため、財務諸表を読めるようになりたかったから。

 私は、2004年からインデックス投信の積み立て投資を続けています(2008~2010年は停止)。しかし、その前に二度、個別株投資をしたことがありました。1回は1992年に1年ほど、2回目は2015年から2017年にかけて2年半ほど。

 1回目はTHK。当時はベアリング製造・販売の会社でした。THKに投資をして成功した女性投資家の本を読んで「自分でもやってみたい!」と思い、買ってみたけど鳴かず飛ばず。結局15万円ほど損失を出して終わりました(涙)。15万円は3か月分のバイト代に相当。当時はアルバイト生活でお金もなく、大変つらかったです。

 2回目は健康コーポレーション(今のRIZAP社)。おからクッキーが有名で、優待でもらえるというので試してみたくて、2015年ころに株を買いました。そのうち、同社はM&Aを繰り返すようになりましたが、ジーンズメイトをM&Aしたのに納得がいかなくて持ち続けるのがイヤになり(M&Aによるシナジー効果がピンと来なかったのです)、2017年夏ころに売ってしまいました。いくばくかの利益は出たけど、その後株価はどんどん上がり買値の7倍くらいになりました。ですが、皆様ご存じのとおり、RIZAP社は2018年秋に会計不正が発覚して株価が急落し、その後は低迷が続いています。このとき「負ののれん」の不正計上が話題になりましたが、当時は全く意味が分かりませんでした。会計不正の手管も理解できないのに個別株投資をしてはダメだな、と思いました。

 とはいえ、個別株投資に興味を失ったわけではなく、経済評論家・山崎元さんの記事で、山崎さんはインデックス投資を勧めているけれども、退職したら趣味として個別株投資をやってみたいと思っている、と書かれたものを読んで、自分も趣味として個別株投資をするのはありかも、と思いました。

 2018年冬、有名個人投資家・大膨張さんの飲み会にたまたま参加することができ、「初心者向きにはこういう勉強会があるよ」と教えてもらった「四季報investors」という会社四季報の読書会に参加するようになりました。同会には「初心者基本勉強会」(今期から「四季報活用研究会」と名称を変更)という、主催者のdojimaさんが1年間をかけて丁寧に四季報の読み方を教えてくれるという講義方式の勉強会があります。そこで、dojimaさんから毎回のように「個別株投資をやるなら簿記を勉強するのがおすすめです。2級までは絶対に取るように」と言われました。

 最初は「自分は、会計にそんなに興味ないしー、経理で就職する気持ちもないしー、数字も苦手だしー」と思い、逃げ腰に。投資に関する指標(PER、PBR、ROEROA)や分析方法を勉強するためビジネス会計検定の試験(マークシートなのでわりと気安く受けられる)を受けたりしていたのですが、ビジネス会計検定2級のテキストと問題集があまりにも初心者に不親切で行き詰まり、途中で簿記3級の勉強に切り替えることにしました。

 

2 簿記3級の勉強方法

(1)まず、費用が安いことに惹かれて、TACの「独学道場」というテキストとDVDのセット教材(3級用、数千円)を買ってみました。講義は一通り聞いたけど、あまりに骨子だけすぎました。仕訳はいくぶんか解けるようになったけど、試算表や精算表の問題は全然解けるようになりませんでした。

(2)次に、費用が安いことに惹かれて(←懲りないw)、クレアールという通信制の学校で勉強してみました。紙のテキストを使い、授業はオンラインで受講しました。3級・2級合わせて4万円ほどだったと記憶しています。3級は全部、2級は一部だけ授業を聞いて問題も少し解いてみたのですが、まったく解けるようにならず、挫折しました。

 自分にクレアールが向かなかった理由は、①生の講義がなく試験までのスケジュール管理がうまくいかなかった、②試算表や精算表など表の穴埋めをする問題を、どこからどういう順番でどうやってうめていくか、分からなかった、③問題集の回答がていねいでなかった(回答の数字は書いてあるがどうしてそのような答えになるか、根拠や手順があまり書いてない、問題解説の動画はあるが数が多すぎて視聴しきれないし、必要な部分を検索できない)、④講師に直接会って質問をする機会がない、などでした。

 2019年11月にペーパー試験を受けましたが、58点で不合格でした。

(3)ウジウジ悩んでいた私に再度喝を入れてくれたのは、dojimaさんでした。「TACに中嶋浩之(なかじま ひろゆき)先生という素晴らしい先生がいる。中嶋先生の講義を受けることを勧めます。」

 残念ながら、私が受講しようとした2020年夏ころ、中嶋先生の担当は簿記2級の授業だけで3級の授業はお持ちではありませんでした。

(4)そこで、2020年夏に、週に2回、TACの苫米地静(とまべち しずか)先生の授業を受けました。費用は3万円弱(簿記3級合格本科生)。

 教科書は、よくわかる簿記シリーズの「合格テキスト」と「合格トレーニング」。

bookstore.tac-school.co.jp


 苫米地先生は頭が切れる方で、授業も歯切れよく、分かりやすくてよかったです。例えば、私の苦手な試算表や精算表の数字の埋め方を、黒板に書いた表をチョークで3~4色に色分けをするなどして、分かりやすく教えてくださいました。質問をしにいくと「ナゼコンナシツモンヲ?」みたいな厳しめのツッコミをいただくこともありましたが(笑)、それはレアケースで、大概はていねいに基本までさかのぼって教えてくださいました。
 苫米地先生はウェブフォロー(同一の範囲の講義をオンライン受講できる)の担当講師でもいらしたので、生講義で分からなかった部分をオンラインで聞き直せるのも助かりました。私は1回では理解できないところがあったので、全講義を生とオンラインとで1回ずつ受講しました。

(5)2020年11月のペーパー試験で合格(発表は12月1日)。点数は77点でした。トータルでの勉強時間は、講義で72時間(12回×約3時間×2回)、総まとめ講義及び答練(1回のみ)で18時間、予習復習で60時間、「合格するための本試験問題集」(過去問の改題)で100時間くらいでした。なのでTACで250時間位です。

(6)とはいえ、その前に独学道場やらクレアールやらをやっていたので、勉強時間は完全に300時間を超えてます。たぶん350時間位?よくわかりません。

(7)さらに言うと、実は25、6年前にも簿記3級の勉強にチャレンジして挫折した経験があるので、それを合わせると勉強時間はたぶん400時間を超えています。どれだけ自分が向いていない勉強をやると時間がかかるか、という見本です…。

 

3 簿記2級の勉強方法

(1)2021年1月から6月まで、TACの授業を受けました。週に2回、同日に午前は苫米地先生と高橋靖明(たかはし やすあき)先生、午後は中嶋浩之先生。TACは合格本科生の通学授業を選択すると、同じ範囲の生講義を同じ期間に2度まで受けることができるので、その制度を利用しました。ステップアップ割引というシステムがあって、費用は7万円弱(簿記2級合格本科生)でした。

(2)苫米地先生、高橋先生と中嶋先生は全くタイプが違いました。高橋先生はちょっと気だるげな「いまどきの若者」って感じ(笑)。もともとの頭が切れるタイプで、レジュメもすべてコンピュータで作成。「あとはこの仕訳を覚えてね♪」が口癖でした。楽しく・軽く受けられる授業だったので、もともと簿記の素養がある人には向いている授業だと思います。私は予習する代わりに受けていました。

(3)中嶋先生は、ち密な努力と入念な準備で授業に臨まれる懇切丁寧な方、さまざまな困難を根性で乗り越えて来られたタイプです。受講生が必要とするであろう情報をすべて詳細なレジュメと補助レジュメ(両方とも手書き)で提供してくださいます。補助レジュメには、試験までの勉強時間のスケジュールの作り方や実例、問題集の間違い箇所チェックリスト、本試験前にやるとよい商業簿記の仕訳集、工業簿記で直前に見直すとよい勘定連絡図を問題ケースごとに集めたものなどがありました。

(★本当はここで中嶋先生のレジュメの見本を貼り付けようと思ったのですが(中嶋先生の了解を取り付け済み)、パソコンでうまく画像がアップされないので、後日、再トライしてみます★)

 また、中嶋先生はミニテストをすべて回収し、採点の上で返却。その際、一口コメントとともに、かわいいトトロのハンコを押してくださいます。私はこのハンコを集めたくてミニテストを毎回提出していました。

 試験直前の答練では、試験当日にやることのシミュレーション(小説風)を配布してくださったり、採点後の感想(受講生がどこができなかったか)を配布してくださったりしました。受験生が予め落ちるであろう穴をすべて先生が先回りして塞いで回ってくださっている感じでした。

 授業やテキスト、問題集で分からないところがあったときに質問に行くと、いつもていねいに教えてくださいました。特に問題集は全部自分で解かれているようで、どの問題のここが分からない(←先生に下書き用紙を見せて相談するとよいです)と言うと、即座に「この問題はこういう図を描いて解くとよい」というようなことを黒板に見本の図を描いて教えてくださるのが助かりました。

 自分はもともとが数字に疎く(小学校では算数が苦手科目、中学で公文をやり少し持ち直したものの、高校では赤点とったり)、簿記には全く向いていないタイプだったので「弱者に優しい」中嶋先生のほうが合っていた感じです。

(4)2021年5月下旬にネット試験を受けましたがあえなく撃沈(49点)、6月のペーパー試験も61点で不合格。

(5)その後、オリンピック・パラリンピックのボランティアをしたり、読書にふけったり、旅行に行ったりと遊んでしまい、2021年11月の試験はほぼノー勉強で受験し、当然撃沈(点数不明)。2022年2月に入ってからようやくスイッチが入って勉強をするようになりました。2月27日のペーパー試験では手ごたえはよかったものの66点で不合格(3月18日発表)。4月に入ってから勉強を再開し、5月9日にネット試験を受けて68点で不合格。5月16日にようやくネット試験を75点で合格しました。トータルで6回受験し、5回不合格、1回合格です。

(6)勉強時間は、講義が168時間(84時間×2人の講師)、総まとめ講義や答練で24時間、これらの復習が200時間位。「合格するための本試験問題集」(過去問の改題)は200時間位(5回転半)。トータルで600時間位です。

(7)2022年2月に入ってからは、今年の前半で受かりたいと強く思うようになり、勉強に専念するためシェアオフィスを借りました。シェアオフィスには、司法試験・司法書士公認会計士・税理士・簿記など様々な勉強をする受験生がいらしたり、行政書士公認会計士として働く方もいらしたりして、刺激を受けます。費用は月額約1万4300円+ロッカー代2200円、合計1万6500円です。1月に20回通うとして1日当たり825円。コーヒーやお茶は飲み放題で、印刷・コピー代も無料でついているところを選んだので、解答用紙をコピーして使うのに役立ちました。ついたてもあり、落ち着いて勉強できます。
 週末だけだともっと安く借りれるプランがあり、4000~5000円位。
 スタバなどの喫茶店で勉強したり、直前にホテルで缶詰めになるよりも、こういうシェアオフィスのほうが、集中して勉強したい方にはおすすめです。場所は諸般の事情から公表しませんが、お住まいやお勤め先の通いやすい場所の名前と「シェアオフィス」「コワーキングスペース」「無料プリンター」などでググってみてください。
  なお、TACの合格本科生だと無料で勉強できる自習室があります(受講票の提示を求められます)。ロッカーは月額2200円くらいだったかと(たしか受講生限定です)。公認会計士や税理士、公務員、簿記の受験生などが真剣に勉強していて、めっちゃシーンとしていて、咳払いやくしゃみもはばかられ、ちょっと怖い(笑)。格安なので学生さんなどの若い方にはお勧めですが、長机でついたてがないのであまり集中できず、自分には合わないと判断し、たまにしか使いませんでした。

 

4 試験問題非公表対策

 2021年6月のペーパー試験から、2級と3級の過去問題が公表されなくなりました。また、2020年12月から始まった簿記2級と3級のネット試験でも問題は公表されていません。

 そのため、私は受ける度に手控えとして、受験日時、場所、問題を解いた順番やかけた時間、各問題の点数や仕訳などをメモで残すようにしていました。試験から帰る電車の中で思い出せる限りの内容をメモ帳に書きなぐりました。

 この手控えは、何回か試験を受験する中で、自分の弱点探しや試験の傾向をつかむのに役立ちましたので、一般的な受験対策としてお勧めします。

 (注)なお、試験の内容をSNS等で公表することは禁じられていますので、私がこのメモを公開することはありません。

 

5 まとめ

 以上、備忘を兼ねて書きました。長文、失礼しました。

 ちなみにTACの通学講座の費用は、2年ほど前に皆に配られた特別給付金10万円を使いました。

 最後に、すべての簿記試験の受験生にエールを送ります。
 Never Giveup! Challenge, Challenge and Challenge! 

 (あきらずにチャレンジすれば、道は開けます!)