2022年11月ベトナム旅行(ホーチミン編)

皆様、あけましておめでとうございます。まごまごしている間にいつの間にか年が明けてしまい、あせっているにこいちです。何とも恰好が悪いのですが、昨年11月のベトナム旅行記の続きを書きます。今回で終わりです。

 

1.4日目

朝食を食べてから国内便でホーチミンに移動。格安航空便(Vietjet)のためか、機内はほぼベトナム現地の方。しかも、9割以上が男性。女性はなかなか飛行機を使わせてもらえないのかしらん、と思いながらうたたねする。

後発組を待ってホテルでチャーターしたミニバスでホテルに移動する。

移動中に市内で見かけた日本語学校

Cさん、Fさん夫婦と高級ケーキ屋でお茶をする。フランスの影響か、ケーキがどれも美しく、甘さがしつこくなくておいしい。Cさん、Fさんはご夫妻ともIT企業にお勤めで元留学生のため、日本語が堪能。

高級ケーキ店のピスタチオケーキ。激うまで、見た目も美しい。

グラブでホテルに戻って、ドンコイ通り土産物店を見学する。コロナのためか、閉店が多かったのが残念。

夕飯はドイツ料理店。元留学生Sさんの親族経営。Sさんは日本在歴11年。日本語でジョークもスラスラ言えて、日本で会社も経営しているデキる男。お店にはレトロなオートバイが展示してあって、好きな人にはたまらない感じ。ビールは様々な種類を用意してくれて、ベトナム料理に飽きた人や苦手な人にはいいんじゃないでしょうか。ビール好きな人の接待にも使えそうでした。なお、料理の塩気が強いので、高血圧の人は注意が必要です。

 


www.foody.vn

 

2.5日目

朝食後、グラブで郊外の少数民族の手工芸品を扱う店へ向かいました。かわいらしい感じの小柄女性が隠れ家っぽい自宅兼店舗で経営しています。彼女は少数民族の住む地帯に住んだことがあり、その際に取材した内容を本にまとめているそうです。

店内の様子 様々な布が美しい

小物入れ(袋) 刺繍が見事

お財布。柄が現代風でかわいい。

昼はTさんとPizza 4P’sに行きました。日本人経営のピザのお店で、ベトナムの老若男女に大人気。お店もおしゃれで、デートにもいい感じ。

pizza4ps.com

数種のチーズのピザ。はちみつをかけて食べます。

生ハムのピザ(だったと思う)

サラダ 盛り付けがおしゃれ

チーズ(真ん中の茶巾状のもの)と果物のサラダ

その後、ベンタイン市場で買い物をしました。

夕飯はTさん、Bさん(夫が日本人)と小ぎれいなベトナム料理店へ。大変おいしかったのですが、パイナップルジュースで腹痛になり、貧血を起こして倒れてしまいました。疲れがたまっていたのかしら…。同行者の皆さん、お店の皆さんには迷惑をかけて申し訳ありませんでした。

小ぎれいなベトナム料理レストラン 接待に使える感じ

バインセオ 薄い卵焼きの中に海産物や野菜の炒め物が入っています

いろいろな春巻きのセット 

3.6日目

Sさんに案内してもらい、目貫通りを散歩。

ホーチミン中心街にある噴水

ホーチミンの像 若者は織田信長などの歴史上の人物っぽい捉え方をしているとのこと

サイゴンキッチュという雑貨店へ。飼料袋を再生した小物入れやバッグを購入しました。

飼料袋を再生したバッグ 

スーパーマーケット(高級め)

キャラクター付きのお菓子

昼ごはんは鉄板バインミー。おいしいのですが、脂っこくボリュームがあります。

通称「鉄板バインミー」 金属性の薄鍋の上の熱々の具をパンに挟んで食べます

雰囲気のあるカフェ ベトナムには素敵なカフェが多い

ハトとスズメの中間位の大きさの小鳥

ベンタイン市場の入り口

市場の中の様子

市場の向かいには地下鉄の駅ができるとのこと

街中で見かけた、史実を写真付きで説明する立て看板

午後は同行者の部屋に、編み物作家さんにおいで頂き、商談。

夕ご飯はSさんと接待用ベトナム料理店に行きました。春巻き、エビゴマフライ、炒飯等、どれもおいしかったです。

海老と野菜をあえた炒めもの

ゴマ付き海老揚げ

青菜とキノコの炒め物

4.7日目

朝食後、チェックアウト、ロビーでKIMトラベルの案内人と待ち合わせし、クチトンネルとメコンデルタツアーに参加しました。

ホテルからの眺めはとてもよい 

ホテルのロビー 

バスで移動中に見かけた水牛

クチトンネルの入り口

ジャングルの中を歩きます

穴の中に入る体験ができます 意外と蓋を閉めるのが難しい

ガイドのTHINさん 英語の発音がきれいで説明も上手でした

戦車 かなりボロボロです

落とし穴 

地下通路 かなり身体の小さな人でも腰を屈めないと移動できません

地下通路の断面図(説明図)

ツアーの昼食 そこそこおいしいが西欧人には不評

ミトーから船でトイソン島に渡ります

南国フルーツ(グレープフルーツ、マンゴー、パパイヤなど)

小舟クルーズ 30分位でちょっと短い

夕飯のおにぎり 具が脂っこい

バインミーセブンイレブン) あまりおいしくない

別のホテルに移動し、夕飯を食べシャワーを浴びてすぐチェックアウト。空港に移動。

 

5.8日目

0:15発Vietjetで帰国。

帰国後成田で、コロナ対策のためのアプリをインストールする作業を行いました。

 

6.感想

 ベトナム戦争で多くの国民を失ったためか、ベトナム人の年齢は若い人(子供~50代位まで)が多いです。60代以上の高齢者はハノイホーチミン市内でほとんど見かけません。また、鉄道網が発達しておらず、若い人の移動手段はスクーター(多い)又は自動車(少ない)で、交通ラッシュの時間帯には歩道にもスクーターが平然と入ってきて、ビュンビュン走ります。そのため、全くバリア・フリーじゃないです。杖をついた人や車いすの人は全く見かけませんでした。高齢者や足の悪い人はハノイホーチミンには行かないほうがよいと思います。それでも行くとしたら、バス・ツアーで、ホテルから観光地までをドア・ツー・ドアで移動することをお勧めします。

 移動と言えばもう一つ。実は8年ほど前にもハノイに行ったことがあるのですが、その際にはタクシーやバイクタクシーで代金をボラれることが多くてストレスでした。しかし今回は「Grab」というスマホ配車アプリを入れたところ、これが非常に便利なうえ、ボラれることが全くなくなり超快適でした。運転手の身元が登録されており、クレジットカード決済もできるため、ベトナム語が一言も話せなくても楽々でタクシーが利用できます。IT技術の凄さを実感。在ベトナム日本大使館もGrabを推奨していました。

 ハノイホーチミンでは言葉も文化もかなり違うそうです。例えば、ハノイの男性は細かいことにうるさく妻に厳しいけど、貯蓄はうまいそうです。ホーチミンの男性は「宵越しの金は持たない」式で遊びがうまくお金はあまり使わない傾向にあるとのことでした。ハノイの女性は、ホーチミンの男性のほうがモテるんじゃないかというようなことを少し羨ましそうな表情で語っていました。ハノイ生まれ・ホーチミン在住のSさん(男性)は奥様と話し合って、小さいお子さんと奥様をハノイに残してホーチミンに単身赴任しているとのことでした。その理由を尋ねたら、ホーチミンで育つと子供の言葉が南部なまりになってしまうため、子供の将来のことを考えてそうした、とのことでした。このSさんはハノイ出身者らしく、お金のコントロールが上手で、自分自身はエレベーターなしのアパートの8階に住んでお金を節約しているとのことでした。さすが30歳そこそこで、日本で会社を経営しているだけのことはあります。日本人の同年代と比べてたくましさ、タフさの違いに舌を巻きました。

 ベトナムで日本に留学が流行っていたのは今から10年程前で、今は下火になりつつある(今は韓国留学が人気)そうですが、ベトナムに帰国してからつく仕事はIT系が多いそうです。今回、元日本への留学生と何人もお会いしましたが、IT系でないところにお勤めだったのは、1人だけでした。ベトナムがアジアのシリコン・バレーっぽい立ち位置になりつつあるのかな、という印象を受けました。

 物価はかなり上がっていました。今回行ったケーキ屋やホーチミンベトナム料理店などは、ほぼ日本のケーキ屋・ベトナム料理店と値段が変わらないほどです。ホテルは日本よりも安いですが、Wifi環境があまり宜しくなかったです。おみやげや販売用に雑貨をいくつか購入しましたが、これで利益を得て、航空券やホテル代・飲食代をねん出するのは非常に難しい印象を受けました。例えば、日本で3000円で販売されているものが現地だと2000円で買える位の感じです。現地の人と仲良くなってよほど安く仕入れるか、別のところに力点を置く(例えば有名人に使ってもらって付加価値を付けるなど)をしないと、ビジネスとして成立させるのは難しそうだなと思いました。

最後に、旅行にかかった費用の総額を紹介します。

交通費  ¥                                  233,457
宿泊費  ¥                                    68,246
飲食代  ¥                                    36,000
その他  ¥                                    35,921
合計  ¥                                  373,624

 

では、また!

 

 

 

【第59回 FIWAサムライズ勉強会】「新しいNISAの制度について徹底解説」のメモ

こんにちは、にこいちです。今日開催されたFIWAサムライズのオンライン勉強会「新しいNISA制度についての徹底解説」に参加しましたので、メモを公開します。なお、自分にとって難しくて理解できず、メモができなかった質問・回答は省きました。

 

1.金融庁・今井利友金融税制調整官からの概要説明
・一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAと3つで複雑だった。今回は1つだけ。
・一般NISAとつみたてNISAのハイブリッド型になった。
・従来、併用はできなかったが、今回は併用できるようになった。
・どちらの箱から使うか、どちらをどれだけ使うかは自分のライフプランに合わせて決められる。
・自由度の高い制度になっている。
・非課税は恒久化。
・非課税保有限度額は生涯で1800万円まで。
・買った金額の残高から売った金額の残高を引いた金額。簿価残高での管理。
・つみたて投資枠だけを使っても最大で1800万でいける。
・対象商品について、つみたて投資枠については今までどおり、インデックス投信が中心。成長投資枠については、①整理管理銘柄は除く、②少なくとも20年以上、③毎月分配型・高レバレッジはダメ。公募投信は現在5500本、そのうちインデックスが900本位。インデックス投信は800本位、アクティブ投信は1400本位残る。要するに6割がダメで4割が買える。

・対象年齢は18歳以上。つみたては18歳未満で交渉していたが今回は見送られた。
過去のNISAとは分離。非課税総額1800万円に今のNISAはカウントされない。今やっている人はずるいという声もあるが、そのとおり・笑。早く始めた人に上乗せがされることになる。

・古い制度から新しい制度に移管することはできない。例えば一般NISAの場合ロールオーバーがあったが古い制度からロールオーバーして新制度に移管することはできない。一般NISAは5年で売却することになるので5年という短期間だとマイナスになる可能性もある。よって来年始めるなら一般NISAよりつみたてNISAを始めるほうを勧める。

・新しい制度では枠の再利用制度があるため短期売買に使う人も出てくる可能性がある。そういう勧誘行為に対して監督をしていく予定。

・ジュニアNISAは2023年で終わり。18歳になるまで継続管理勘定に移す手続が必要。その手続きをしないと課税されるのはかわいそう。特段の手続きをしなくても自動的に移管されることとした。

 

2.質疑応答

Q:回転売買の監視・管理は誰が対象か?個人か企業か?
A:回転売買への勧誘行為(企業)を監視していく。トレードを行う個人を監視対象とするのではない。
Q:個人がデイトレードをできるのか?
A:枠(1800万円)の確認は年末に金融機関が国税庁に報告し、国税庁マイナンバーで名寄せ、把握する。1年間に買える金額はつみた最大で120万円、成長枠で240万円。毎日売買してすぐに枠が復活するわけではない。デイトレードをすればすぐに最大金額を使い切ってしまうだろう。だから実際にはデイトレードができるとまではいえないのでは。
Q:つみたてはどういう形でできるか?
A:年2回以上の積み立て。ボーナス併用も可能。

Q:新旧制度の分離の意味は?
A:今のNISA(非課税期間5年間)、つみたてNISA(非課税期間20年間)は残っていく。
Q:新規口座の開設が必要か?
A:今の一般NISAかつみたてNISAのどちらかを持っていれば、2024年に自動的に口座が開設されるよう財務省に依頼している。

Q:金融機関を今の口座とあえて分けることは可能か?
A:可能。今でも変更手続きがあり、途中でA証券からB証券に変えることができる。
Q:逆に二つを持つことはできるか。現在A証券を利用している人が新NISAはB証券とすることはできるか?

A:可能。
Q:つみたて投資枠と成長投資枠とで同じ商品を買うことはできるか?
A:可能。但し、正確にいうと、つみたて投資枠は最低2回に分けて買わなければならない。成長投資枠はそういう制約はないので一括で買うことができる。

Q:成長投資枠の信託期間20年未満の意味?
A:セットアップしたときに20年以上やりますよということであればOK。セットアップのときに25年と規定しすでに15年経過したようなものも買える。

Q:金融機関の変更はできるという話だったが新・旧は別の証券会社にすることはできるのか?
A:年をまたげば別の金融機関に変更することは可能。
Q:現在だと1月のつみたてが始まるとその金融機関を変えられないが10月ころに変える意思表示をすれば変えられる、それと同じように考えればいいのか?
A:YES

Q:成長投資枠でつみたて投資枠の商品が買えるのか?
→これは金融機関がどういうサービスをするかということ。我々としてはつみたてNISAは手数料が安い商品が多い。金融機関が赤字になる可能性もある。

Q:恒久化は、金融庁の口座開設数や金額などの目標数を達成しなかった場合も維持されるのか?
→YES
Q:債券ETFなどどちらかは誰が確認するのか?

A:証券会社がリストアップすべき。

Q:(売る期限を証券会社に教えてほしいというような質問)

A:いつ売るかは個人の選択。非課税期限前に売るという選択もありうる。

Q:途中でリバランスはできない前提か?
A:翌年、枠の再利用ができるのでそういうリバランスはできるが、即時のリバランスは見送られた。

Q:投資信託が途中償還になったり、個別株の会社が倒産したらどうなるか?枠はいつ復活するのか?
A:翌年に枠が復活する。
Q:アドバイザーになるための試験は考えているか?また、利益相反などの倫理規定などを設けたり、規定違反に対する罰則を設けることはあるのか?
A:来年新たな法律改正を考えている。
Q:途中で認知症になったりしたら管理はどうなるか?
A:税制とは関係ないのでお答えできる立場にはないが、例えば1年前の税制改正で特定口座を信託銀行が預かる形にできるようになった。財産を減らさないようにプロテクトする制度ができた。だが、NISAにはまだ導入されていない。

Q:簿価残高方式の意味は?
A:買い付け時の金額が復活する。

Q:積立途中に海外に出た場合は?
A:5年間以内なら海外に行っても復活するという制度はそのまま残る。
Q:実際の金融機関は海外に行くと残高の維持をさせてくれない(解約させられる)。対応をお願いしたい。
A:非居住者対応をしてくれる金融機関をしっかり見ていく。非居住者になると手続が面倒くさくてお金もかかり、やっていない機関も多かった。しかし最近、そういうサービスを導入している機関や検討している機関も多くなってきた。今後も注視していきたい。

Q:新旧制度分離の意味は?
A:2024年からは新たな積立は旧制度ではできなくなる。それまでに積み立てた金額の非課税枠は保証されるということ。

Q:「簿価方式で残高を管理」の意味を詳しく知りたい。毎月30万円ずつ積み立てていって、最初に買ったものから簿価が復活するのか、それとも1年間で平均の取得価額を計算するのか?
A:いい質問。総平均法で特定口座でも計算されている。平均単価で売られたものとして簿価が復活する。つみたて投資枠と成長投資枠とそれぞれで分けて総平均を計算する。売るときはどちらの枠を売ったのかを選択してもらい、翌年その分の枠が復活する。

Q:成長投資株とした場合の「成長」の意味は?
A:あまり意味はない。税制上はあまりそういう言葉を使わない、通称。この名前をそのまま使うかどうかは分からない。

Q:成長株というとバリュー株に対応する概念に見えるが?
A:個人的にはキャッチアップ枠と考えている。例えば若いときに積立はできなかったが定年になって退職金をもらった人がキャッチアップするために使う枠。成長株投資だけに使えるという意味ではない。

Q:つみたて投資枠をもっと大きくするわけにはいかなかったのか?
A:60万円という声が多かったがそこは120万円に増額されている。また、成長枠もキャッチアップととらえてもらえばいいのでは。若いときに投資できなかったが、ある程度年になって余剰分ができた人を受け入れる制度。
Q:日本企業にどれだけお金が回るのか?もっと日本企業に魅力を持たせる試みはしていないのか?
A:日本はベンチャー投資が遅れている。日本の金融機関はベンチャーをやりたがらない。ベンチャー税制・課税の繰り延べ制度はあまり使われてこなかった。アメリカには10億円までベンチャー投資に投資しても非課税という制度があった。それを超えるスタートアップ税制・20億円までベンチャーに投資すれば課税されない制度を作った。1年ごとに新たに投資できる。これだけの額の非課税枠があれば証券会社自体もチームを作ってベンチャー投資につなぐことができるようになったと考えている。

Q:非課税枠の管理は証券会社でしてくれるのか?
A:国税庁からデータを送れば証券会社で確認できるようになる。マイナポータルにNISAも入れるようにする予定。

Q:金融機関のシステム対応は間に合いそうか?
A:間に合うと聞いている。総額管理だが年間360万円という縛りがあるので総額1800万円に達するには5年かかる。システムを二段階で構築しようと考えている。
Q:成長投資枠から高レバレッジを除くということだが「高レバレッジ」の意味は?
A:デリバティブ規制。つみたてNISAではすでにのぞかれている。つみたてNISAの政令要件がそのまま当てはまる。プレーンなデリバティブ(ヘッジ目的)ならいいが、そうでなければダメ。

Q:11月ころ難航しているというマスコミ記事があったが、実際に難航したのか?
A:難航しているというのはデマでは?防衛費の問題などポロポロ漏れてくる情報の染み出し感が遅れていたので、難航しているという噂が立ったのではないかと思う。

Q:生涯枠が1500万円から1800万円になった経緯は?
A:マスコミと同じレベルでしか聞いていない。金融庁では数字を入れた要望はしていない。

Q:将来の宿題は?
→つみたてNISAが未成年からできるようにならなかったこと。子供のころから親しむほうが大人になってからも継続する。つみたて投資の普及のためには未成年も積立できるようにしたい。

Q:2000万円問題の関係でプラス360万円としてほしい。
A:一般NISAだけでは恒久化ができなかった。つみたてNISAを若い人が利用するようになり600万口座まで増えたことが功を奏したと思う。新しい制度をきちんと利用していく、大事に育てていくことが大切。

Q:金融機関を二つ以上持った場合に残高を売却することなく口座移管はできるのか?
A:スイッチングが認められなかったところは残念なところ。簿価を認識して売っていかなければならない。証券会社の技術的問題がある。今は証券会社をまたぐとA投信からB投信に乗り換えることはできない。

Q:証券口座の画面はどんな形になるのか?

A:特定口座と非課税枠(旧一般NISA、つみたてNISAと新しいNISA制度)の簿価が並ぶことになる。

Q:年齢を下げてほしい。学校教育も進めてほしい。
A:教育については金融庁マターだと思っている。小中高は文部省の管轄だが今後拡充はしていきたい。大学などでも授業はやっていきたい。

Q:金融教育の担い手は誰を考えているか?担い手を育てるための教科書作りなど大変では?
A:中立的なアドバイザーに情報を発信してもらう。講師を外部から呼んで講演などをしてもらう場合には予算措置も入れて一部国が支援していくような形を検討している。

Q:金融中央広報委員会を利用するという話があるが?
A:検討中だが新たな機関を作って求心力を持ってやっていきたい。来年の通常国会で法案を提出する。
Q:職場を利用した知識の普及の具体的なイメージは?
A:講師を派遣するにしてもお金がかかる。国が補助して職場での普及を図ることを考えている。

Q:職場積立NISAの補助金の制度は続くのか?
A:続けるよう、経団連など経済界にも要望を出している。

Q:相続税対策。高齢になると有価証券から土地に変える人が多いが、相続時に有価証券のままで低い評価を受ける制度にすることはできないのか?
A:要望を出しているが変わらない。どちらかといえば土地を時価評価に近づける方向にしたいという反対の要望がある。

 

以上です。プロのFPさんっぽい方やTVでちらほら名前をお見掛けする方も多くて高度な質問が多く、メモを取るにも難航しました。

2022年11月ベトナム旅行(ハノイ編)

 

こんにちは。にこいちです。

 

11月下旬に1週間ほど親族のビジネスの手伝いを兼ねてベトナムに旅行に行ってきたので、その感想を書きます。

 

1.1日目

午前4時30分起床。電車で空港へ移動。午前10時成田発、午後2時20分ハノイ着。ホテルで少し休んだ後、同行者、通訳者とビアホイに行きました。ビアホイとは、ベトナムの大衆酒場のこと。

葉っぱで炒め物を巻いてたれにつけて食します。

エビの塩焼き。シンプルだけどすごくおいしい。

鳥を焼いたもの。八角の香がします。日本より肉が固く食べ応えがあります。

2.2日目&3日目

朝ごはんを食べながらふと窓の外を見たら、ロッテの巨大なビルに目を奪われました。

ベトナムはここ10年程、韓国資本の進出が著しいそうです。
10年程前にあった日本語・日本留学ブームは下火になってしまい、現在は1位:韓国、2位:中国、3位:日本 といった位置づけになっているとのこと。

ロッテ(韓国系企業)の大きなビル

日系スーパーの棚。納豆などを買うことができます。

旧市街の雑貨店

コイン付きコースター

牛肉がたくさん入ったフォー。おなか一杯になりました。

ハノイ大聖堂。風情があります。

大聖堂近くのカフェ

ハノイ名物おこわ。ベトナム人Fさんが買ってきてくれました。ほの甘くておいしい。

Fさんが創立した日本人学校を見学に行きました。若いのにすごい!

ベトナム風おこわ。鶏肉などの具が乗っており、目玉焼きをのっけてたれをかけて食します。おいしい、けど意外にボリューミー。

民族学博物館

荷物を積んだ自転車(民族学博物館)

少数民族の衣装(民族学博物館)

少数民族の人の写真&動画

水上人形劇場(民族学博物館)

高床式建物(民族学博物館)

文廟。ベトナム最古の大学跡。

科挙?に合格した人の名前を刻んだ碑。なぜか亀の彫り物の上に碑があります。

孔子などの「学問の神様」が祀ってあります。

書画の展示。ただし、一般のベトナム人は漢字の読み書きはできないそうです。

カフェで頼んだもの。カフェが充実しています。

薬膳。ヨモギやナツメで似た黒い鶏肉とインスタントラーメンの取り合わせ。
美味だけど、謎な味付け。

コーヒー店。濃いミルクセーキのようなもの。甘すぎて1口でギブアップ。

狂犬ツアー@焼津に参加してみました

こんにちは。にこいちです。

 

今日は、2022年10月15日(土)に静岡県焼津市で開催された、木下斉(ひとし)さんの講演会「狂犬ツアー」に参加してきましたので、その感想を書きたいと思います。

 

1.はじめに

(1)木下斉さんの紹介

木下さんは経営とまちづくりの専門家です。高校1年のころから商店街の活性化や地方再生などのお仕事に従事されています。

「地方創生大全」、「稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則」、「地元がヤバい…と思ったら読む凡人のための地域再生入門」など、いくつも著書を出版されています。また、1年ほど前から音声配信Voicyでほぼ毎日幅広い内容について配信されたり、都市経営プロフェッショナルスクールを経営されたりしています。

(2)「狂犬ツアー」は、木下さんが自主的に開催されている有料の出張講演会です。「狂犬」は木下さんの別名。年上の人にも忌憚なく意見を述べるのでそのように呼ばれるようになったとか。
 「狂犬ツアー」ではさまざまな地方で、その地方を題材にしたネタをもとに講演をされています。また、地元で活躍されている方を招いてインタビューしたり、スポンサー枠を購入された方に参加者の前でプレゼンをしてもらって意見を求めたりと、地元の問題に関し意見交換が活発になるような工夫がされています。

(3)九州や東北地方など、ここ何回かはかなり遠い地方で開催されていたので、参加を見合わせていましたが、静岡県焼津市とかなり関東圏に近い場所で開催されると聞き、今回の参加を決めました。

 

2.写真

焼津駅

駅前の観光協会 駅前でみやげを買おうとするとココしかない

駅前通り商店街 多くの店がシャッターを閉めてます 人通りも少ない

みんなの図書館さんかく お子さん連れのご家族が本を借りにきていました

商店街を横切って流れる川 もう少し風情があるといいかな

洋食屋「山正店」 昼ごはんはここしかあいていませんでした

ネギトロ丼 900円 たれがおいしかった 

焼津おもちゃ美術館

おもちゃのレジ

アートな感じ

さまざまなコマ 

けん玉の説明

様々なけん玉 手に取って遊べます

お寿司を組み立てるおもちゃ

八櫂船 速度が速く民間で利用が許されたのは焼津だけだったとのこと

小さなすべり台を降りた先は木玉が敷き詰められた遊び場があります

木玉敷き詰めコーナーの天井側の照明 

魚のオブジェ

3.狂犬ツアー(講演会)の感想
(1)出席者は30~40人位、20~30代位の人が多いのかな、という印象。男女比は8:2位。木下さんのボイシーを聞いている人はどれくらいいるのでしょうか?との質問に対し、8~9割の人が手を上げてました。ボイシーでの「狂犬ツアー」の宣伝効果はかなりありそうです。
(2)前半は、木下さんの講演会。前に張られたスクリーンにパワーポイントの資料を映して、地方再生の成功例や失敗例、その理由などを具体的に説明してくださいました。狂犬ツアーを現地で参加してよかったなと思うのは、木下さんの手をダイナミックに使った講演の様子を生で見れたこと。また、パワーポイントの使い方を見れたこと。文字は極力少なく、写真を使って参加者の視覚に訴える講演でした。

(3)後半は、みんなの図書館さんかくの創立者の土肥さんとおもちゃ美術館の館長の多田さんに、木下さんが質問を投げかける形で進みました。
 土肥さんはまだ20代半ばなのに、図書館さんかくは全国に50か所ほどあるそうです。びっくり!創業の詳しい話は、事前に木下さんがボイシーで土肥さんにインタビューをして配信されています。私設図書館経営に興味のある方はぜひ聞いてみてください。

voicy.jp

voicy.jp

 多田さんは、全国におもちゃ美術館を作っている方。軽妙洒脱な語り口で、場を盛り上げていらっしゃいました。

 

www.instagram.com

 

 個人的には、木下さんがお二人に投げかけた「事業を進めるうえでぶつかったトラブルとはどんなものでしたか?どのようにそれを乗り越えましたか?」という質問がツボでした。これに対する土肥さん、多田さんの回答が秀逸で面白過ぎました。興味のある方はきっと有料で後日録音が配信されると思うので、それを購入して聞いてみてくださいね。

(4)その後の参加者からの質問にも、3人で丁寧に回答されていました。

(5)最後は、焼津から農家に嫁がれた女性のプレゼン(嫁ぎ先の自営業の紹介と問題点の提起)でした。”100年後も継続する事業にしたい”という真摯な思いが伝わるよいプレゼンだったと思います。これに対する、木下さんや他のお二人のアドバイスはかなり具体的で興味深かったです。

(6)講演会が終わった後に、少しだけ木下さんにお声がけするチャンスがあり、いつも楽しい配信をして頂いていることに御礼を申し上げ、会場で購入したNPO法人自治経営の発行する雑誌「CASE STUDY vol.04 2022」にサインを頂きました。お世話になり、ありがとうございました。

 

4.焼津を訪ねて感じた課題

(1)事前に宿を取ろうとしても駅近くにはビジネスホテルの喫煙ルームしかなく、あまりにも雰囲気が悪かったので焼津には泊まりませんでした。東海道線で二駅となりの藤枝駅に宿を取りました。

(2)焼津のおみやげ(魚の干物など)を買おうと思いましたが、観光協会以外のみやげ物店が一件もありませんでした。観光協会でもショボイ乾物品しかなく(失礼)、購買意欲がわきませんでした。

(3)さんかくと美術館以外では、若者を見かけませんでしたし、高齢者もポツリポツリとしか見かけませんでした。土曜日なのに人影がまばらで寂しい雰囲気でした。

(4)スーパーやコンビニはおろか、八百屋さん、肉屋さん、魚屋さんも駅前になく、近くに住んでいる方の生活が全く見えませんでした。どこで普段の食事の買い物をされているのでしょう?車でロードサイド店などにいらしているのでしょうか?

(5)一息つくための喫茶店、ファーストフード店も見当たりませんでした。

(6)総合すると、焼津駅前は人が生活するための場所ではなくなっている感じです。また、魚の町「焼津」ならではの特産品や食事もできる感じではなく、観光客としてもお金の落としどころが見つからない状態でした。せっかく時間とお金をかけていったのに、残念な気持ちになりました。気候は温暖だし漁港が近いなどの特徴もあるのに、特性を生かせていなくてもったいないですね。

(7)例えば自分なら、おもちゃ美術館に併設する喫茶店を作ってカレーやコーヒーを提供するとか、美術館に展示してあるおもちゃを通販で販売するとか、集まってきた若いファミリー層に向けてビジネスをするかなと思います。あと、おもちゃ美術館の対象年齢が乳幼児に限定されている感じなのがもったいない感じです。例えば、時間を区切ってもう少し上の年齢の子供たちに児童館や学童保育に使ってもらうという利用方法もあるんじゃないかと感じました。

 

以上です。それでは、また!

 

「NISA法」を作りましょう!:財務省のNISA恒久化反対論への反論

皆様、こんにちは。にこいちです。

 

 今日は、NHKの記事「5度目の正直? NISA変わるか」(NHK経済部記者 真方健太朗さん/横山太一さん)を読んで考えたことを書きます。
 この記事はファイナンシャル・ジャーナリスト竹川美奈子先生に教えて頂きました。竹川先生、ありがとうございます。

www3.nhk.or.jp

 NISAの恒久化は金融庁が何度も要望したにもかかわらず、財務省から反対されたため、実現していません。
 

1.NISA恒久化に対する財務省の反対の理由

(1)”NISAは租税特別措置法にもとづく税法上の特例であり恒久化すべきでない”

   上記記事の中でこの点に触れている箇所を引用します。

 恒久化は金融庁が過去4度、要望したにもかかわらず認められませんでした。
その理由について、財務省の幹部は次のように話しています。
 財務省幹部 NISAが非課税なのは、租税特別措置法にもとづく税法上の特例として投資を促進するために実施しているからだ。これをいったん恒久化すると、効果を検証して制度を見直すことが難しくなってしまう。時限的な制度として、期限が来るたびに見直しの議論を行うべきだ

 租税特別措置法(以下「措置法」という)は、所得税法人税などさまざまな国税に対する特例(特別な例外)を定めている法律です。1957年に公布され、毎年のように改廃されています。

 NISAは所得税(譲渡所得)の特例とされており、根拠法令は措置法9の8、9の9、37の14、37の14の2等です(No.1535 NISA制度|国税庁)。

 

(2)”NISAを恒久化したり拡大したりすると「金持ち優遇」と批判される”

 再度、記事から引用します。

年間投資枠や非課税限度額をどの程度拡大するかという点もポイントです。拡大しすぎると「金持ち優遇」だという批判を招くおそれがあります。
財務省からは、限度額の拡大に慎重な意見も出ています。

現在のつみたてNISAの非課税限度額は800万円ですが、総務省が5年ごとに調査している「全国家計構造調査」によれば、世帯ごとの金融資産の中央値は650万円(2019年度)。
すべてをNISAで運用したとしても上限額には達しません。

つまり、今の時点でも上限まで投資ができている世帯は少なく、拡大は必要ないのではないかと見ているのです。

財務省の担当者は次のように指摘します。

財務省 担当者
「限度額を上げると富裕層がさらに優遇を受けることになるのではないか」

 

2.財務省に対する反論

(1)「NISA法」を作りましょう

  ”NISAは租税特別措置法にもとづく税法上の特例だから恒久化できない”というのであれば、NISAを恒久化するために新たに法律を作りましょう(「NISA法」というネーミングは竹川美奈子先生の秀逸なアイディアです)。
 「特例」は”特別な例外”なので恒久化できないというのが財務省の主張なのだと思います。であれば、NISAは”特別な例外”ではなく、日本における投資の”原則”としましょう。
 iDeCoについては「確定拠出年金法」が定められています。同様にNISAの法律も立法できるはずです。
(2)NISAの恒久化はすべての日本の居住者に適用される平等な施策

 誰もが社会の構成員として税を広く公平に分かち合っていくため、税の制度は「公平・中立・簡素」が原則となっています。
 このうち「公平の原則」とは、経済力が同等の人に等しい負担を求める「水平的公平」と経済力のある人により大きな負担を求める「垂直的公平」があります。近年は、「世代間の公平」が重要となっています([なぜ、税を納めなければならないのでしょうか] 税の決定者 | 税の学習コーナー|国税庁)。
 財務省は、NISAの恒久化が”富裕層優遇策”となることを恐れています。「垂直的公平」に反するものであることを理由としているようです。

 しかし、ここでいう「富裕層」とは誰のことでしょうか?

 野村総合研究所ニュースリリースによれば、「超富裕層」とは純金融資産が5億円以上、「富裕層」とは純金融資産が1億円以上5億円未満、「準富裕層」が5000万円以上1億円未満の世帯をいいます(野村総合研究所、日本の富裕層は127万世帯、純金融資産総額は299兆円と推計~ いずれも前回推計(2015年)から増加、今後、富裕層の次世代である「親リッチ」獲得競争が活発化 ~ | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI))。
 現在のつみたてNISA枠は1人当たり40万円/年×20年の合計800万円で、仮に世帯の人数を2人とすると世帯当たり1600万円となります。

 純金融資産が1000万円の人にとってつみたてNISAは80%(800万円)まで非課税で運用できる枠となりますが、純金融資産が1億円の人にとってはつみたてNISAは8%(800万円)しか非課税で運用できる枠がなく、非課税枠を切望するのはむしろ金融資産が少ない人のように思います。
 仮に”NISA枠は今でも余っている”という主張に理があるとしても、これは生涯に使える枠の上限金額を一定額に制限すべきという主張の根拠にはなりますが、恒久化に対する反論にはなりません。恒久化すると”いつでもだれでも”利用できる制度となるだけです。

 誰でも働いている間に病気になったり妊娠・出産を経て子育てをしたりと、それまで積み立ててきた金額と同じ金額をつみたてるわけにはいかなくなる事態も生じます。例えば子育てをすると1人が成人するまでに20年かかります。せっかく親世代が20歳でつみたてNISAを初めても25歳で出産すると45歳までは減額した金額のつみたてにならざるをえなくなったりするわけです。その間につみたてNISAの期間が終了してしまうとすると、どうせ枠が無駄になるくらいならつみたてNISAを利用しないでおこう、との判断に至ってしまいます。

 NISAは日本の居住者であれば誰でも使える制度であり、年齢・性別・学歴・国籍などによる区別はありません。心身に障害がある人であっても運用による利益が非課税で得られる制度です。

(3)NISAを恒久化することにより失うモノ、得るモノ

 NISA恒久化によって国全体で得られる利益を計算した資料が見当たらなかったので、ざっくり計算してみました。

 ①失うモノ
 NISAを恒久化すると失われるのは、一定の金額の所得税(譲渡益)収入です。
 国税の収入は、2018年現在で、所得税19.0兆円、法人税12.2兆円、消費税17.6兆円、相続税2.2兆円(2 「税」の現状を知ろう---もっと知りたい税のこと 平成30年6月 : 財務省)。
 2021年12月末現在、NISA口座(一般・つみたて)は1765万口座。うち一般1247万口座、つみたて518万口座。ジュニアは72万口座。1人1口座なので、1837万人がNISA制度を利用していると推計します。同年10月現在の日本人口は1億2550万人なので、約14.6%の人がNISA口座を使っていることとなります(NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について:金融庁)。
 NISA(一般・つみたて)における買付額の合計は25兆4565億円。うち一般24兆175億円、つみたて1兆5290億円。ジュニアは4665億円。合計25兆9230億円。これにより得られた利益を仮に20%として同額を売却した場合に得られる税収(15%)は、7777億円 。
 また、NISA(一般・つみたて)の受取配当金額は3659億円、ジュニアは37億円、合計3696億円。これらの配当への課税により得られたはずの税収(15%)は554億円。

 よって、譲渡益と配当で8331億円の減税をしていることになります。もし、NISA口座の利用者が倍になり、それらの新規加入者も既存加入者と同額を投資したとすると、1兆6662億円の所得税収入がなくなることになります。

②得るモノ

 NISAが恒久化し、証券取引が活発になると、株式や投資信託の売買により証券会社が得る手数料、投資信託の運用会社が得る信託報酬が増えます。現在、NISA(一般・つみたて)、ジュニアNISAの買付額25兆9230億円に対し、0.2%の手数料・報酬がかかっているとすると、518億円の手数料・報酬が得られているはずです。仮にNISA口座数が倍になるとすると、新たに518億円が加わり、合計1036億円の収入が得られるはずです。
 また、2021年中のNISA(一般・つみたて)の売却額は3兆1780億円、ジュニアNISAの売却額は403億円、合計3兆2183億円にのぼっています。これらの売却金は、住宅費、教育費、老後の費用など、まとまった金額の商品・サービスに使われていると推測されます。

 NISAにより売却額の20%の利益を得ていたとすると、2021年中にはNISA制度により6337億円の収入が得られています。仮にこれが倍の金額になったとすると、1兆2873億円の収入が得られることになります。

 加えて、NISA口座で購入した株式や投資信託の値上がりにより、(まだ売却していない分について)年利4%の収益が得られたとすると、単利で年に1兆369億円が得られることになります。仮にこれが倍の金額となったとすると、2兆738億円の収益が得られることになります。

③ とすると、NISAの恒久化により仮にNISA口座保有者が今の倍になった場合に、得るモノは3兆4647億円の企業・個人の収入、失うモノは1兆6380億円の所得税収入であり、差引1兆8267億円、国全体としては儲かるはずです。

④ 財務省とはどのようなところかというと、 

効率的で持続可能な財政への転換を図り、この財政構造を各般の構造改革とともに推進することで、民間需要主導の持続的経済成長の実現を目指します。
少子・高齢化、国際化など経済社会の構造変化に対応できる21世紀のあるべき税制をきずきます。

という組織のはずです(財務省について : 財務省)。

 少子高齢化が急速に進む社会の中で、いくら労働力を増やそうとしてもおのずと限界があります。労働者の頭数を増やしたとしても、年齢、性別、体格差などもあり、皆が同じように長時間健康に労働力を提供できるわけではありません。これを解決するために、NISA制度を恒久化し「貯蓄から投資へ」を実現して、国民全体の収入を増やそうとすることは、少子高齢化による経済社会の構造変化に対応するためのあるべき税制だと考えています。

 NISA制度の恒久化を強く希望します。

 

では、また。

 

金融庁によるNISA拡充案説明会

皆様、こんにちは。にこいちです。

今日は、2022年8月31日にオンラインで行われた、金融庁によるNISA拡充案説明会の内容について、ご紹介します。ただし、最初の10分遅刻して参加したため、不正確なところもあるかと思います。ご容赦ください。

 

1.金融庁・今井利友氏によるNISA拡充案説明

2022年8月付の「令和5(2023)年度税制改正要望について」(パワーポイント資料)5頁の図を紹介しながら、NISAの拡充案が説明されました。

 

金融庁の要望のポイントは以下のとおりです。

 

スローガン「簡素で分かりやすく、使い勝手のよい制度に」

〇制度の恒久化

〇非課税保有期間の無期限化

〇年間投資枠を拡大し、弾力的な積立を可能に

〇非課税限度額の拡大(簿価残高に限度額を設定)

〇つみたてNISAを基本としつつ、一般NISAの機能を引き継ぐ「成長投資枠(仮称)」を導入

〇つみたてNISAの対象年齢を未成年者まで拡大

 ※ジュニアNISAは、予定通り2023年末で新規買付終了

説明図

2.感想

制度の恒久化、非課税保有期間の無期限化が目玉ということで、年齢を問わず、資産形成をしたいと考えている人にとっては、非常に有利な改正であると思いました。

是非、この改正をやり遂げて頂き、少子高齢化による収入不足や社会保険料の高騰を投資による収入で補えるようにして頂きたいと思います。

 

3.Q&A

参加者と今井氏との間で活発な質疑応答が行われました。質問と回答(概要)は以下のとおり。冒頭のいくつかの質問、途中で口頭で行われた質問&回答は拾い切れていません。とても長文です。興味のある方だけお読みください。

Q:NISAと名前がつく制度はつみたてNISAのみになるのか?

A: NISAは一つになる。つみたて枠と成長投資枠になる。

Q:(つみたて額は)12で割り切れる金額になるのか?

A:そうなるように要望している。

Q:スイッチングはどうなるか?

A:つみたてNISAで買ったものはつみたてNISAの対象商品の中でスイッチングできるようにする。

Q:生涯非課税限度額、年間投資枠、非課税限度額の関係がよく分からなかったでもう少し詳しく教えて欲しいです。

A:生涯非課税限度額を例えば2000万円、年間投資枠は例えば60万円とした場合、年間上限額の中で積み立てていく。

Q:生涯総額は、生年月日に関わらず同じ額でしょうか。

A:いつ生まれたかにより差が生じないよう、平等にする。

Q:結果として積立NISA対象商品を一般NISA枠で買った方が、積立NISA対象商品の積み立てが早くなるということでしょうか。これだと、積立NISA対象商品を買いたい人にとっては、一般NISA枠がなくなるまでは積立NISA枠を利用するメリットがないような気もします。

A:青いところ(成長投資枠)が埋まらないと緑(つみたて枠)が買えないということではない。緑(つみたて枠)のほうから先に使って構わない。

Q:既存の一般NISAやジュニアNISA保有者のロールオーバーはどのような仕組みになりますでしょうか。

A:今検討しているところ。今の一般NISA、つみたてNISA、できるだけロールオーバーして新しい勘定でもってもらうようにする。

Q:生涯非課税金額の上限には今まで購入した金額分も含まれますか?

A:YES

Q:非課税限度額の拡大という考え方は初めて聞きましたが、どのくらいの額になるイメージでしょうか。2千万円なのか、2億円なのか、もっと上か?

A:お金持ちが全て非課税でというのは考えていない。億は難しいが、できるだけ多くと考えている。

Q:今まで積み立ててきている枠はどうなるのでしょうか?

A:円滑に移行できるよう検討中。

Q:現在ジュニアNISAを利用している未成年者は、新しいNISAを利用したい場合は、現在のジュニアNISAの預かりを全売却して廃止しないと新しいNISAが使えないのでしょうか?ジュニアNISAを廃止しないまま未成年者は新NISAは併用できないということでしょうか?

A:従来の枠は残して新たに緑(つみたて枠)が買えるようにする。

Q:1つの指数に対して同じ運用会社が複数の投信をつみたてNISA適格商品なっていますが、1つの指数に対し1運用会社1商品の制限するなど数が増えすぎないようにするなど考えてますか?

A:考えてない。

Q:青枠があることで、緑枠の積立NISAの意義が薄れてしまいそうですが?

A:そういうことはないと考えている。

Q:今はNISAを使うのは一人につき一つの金融機関と決められていますが、複数の金融機関を利用できる仕組みは考えられていますか。

A:現在は無理。将来的には可能になるかもしれない。

Q:成長投資枠の対象商品は基本的に現在の一般NISAと同じような枠になるのでしょうか。例えば国内を対象とした株式や投信に限定する、といった様な形になる可能性もあるのでしょうか。

A:必ずしも国内の成長株だけでなく、外国のETF、投信なども買えるようにする。

Q:現行のNISAでは長期投資と関係なく、倒産する会社や低位株のマネーゲームに人気があつまっています。こうしたことを制限するお考えはありますか?

A:行き過ぎた商品は制限せざるをえない。

Q:ジュニアNISAの購入分を新NISAにスイッチングできないのでしょうか。ジュニアNISAの新規買い付け終了後も5年ごとにロールオーバー手続きをし続けるのが非常に面倒です。
A:できない。スイッチングは考えていない。

Q:生涯非課税限度額、年間投資枠、成長投資枠の関係は以下でよいでしょうか?
非課税限度額(生涯) ≧ つみたて分(累積) + 成長投資分(累積)
年間投資枠1 ≧ つみたて分(年毎)
年間投資枠2 ≧ 成長投資分(年毎)
年間投資枠1 ≠ 年間投資枠2 (別途設定のため)
A:申し訳ないが質問の意味がわからない。緑の枠(つみたて枠)よりも青い枠(成長投資枠)が多く買えるということではない。合体した形になる。

Q:ジュニアNISAを持っている人は統合NISAと2つ持てますか?それともジュニアNISAを解約しないとならないのですか
→2023年でジュニアNISAはストップする。2024年から新しいつみたてNISAで積み立てることはできる。

Q:成長投資枠(仮)で管理・整理銘柄、レバナスに加え、タコ足分配が横行し長期的な資産形成に向かないとされる毎月分配型投資信託を規制する考えはありますか。

A:検討中。

Q:国内債券のインデックスファンドや個人向け国債などを新NISAで取扱できるようになりませんか?

A:考えていない。

Q:そもそも緑枠の存在意義はどこにあるのでしょうか?今つみたてNISAで選べる商品を金融庁おススメの製品の様な形で提示しつつ、青枠一つの簡単な形として、そこから選んで積立てにするのも他から選んで一括に買うのも個人の選択に任せる方がより簡単な気がします

A:そういう考えもあるかもしれないが。もともとつみたてNISAができたのは、よりつみたてに特化するため。また、商品の指定をしたいということから。リテラシーが高い人は1つで足りるとういことになるのかもしれない。

Q:ジュニアNISA保有者は、生涯非課税枠MAXまで+既存のジュニアNISA分を保有し続けられる、つまり枠が広がるという理解であっていますでしょうか?

A:どの人も生涯枠が同じようになるようにする。

Q:「投資枠が簿価残高で復活する」の意味がよく分からなかったです。復活分は評価額で判断するわけでははないということでしょうか?

A:枠が2000万で積み立てているのが1900万円まで積み立てていたとする。そのうち1000万円を使うとそこで枠が復活する。生涯いくらまで買い付けられる(途中で使うと枠は復活はしない)という制度ではない。2000万円使ったとしても、使ったら枠が復活するという制度。

Q:現在の一般NISA口座は2024年の制度移行時には、そのまま新制度の口座になり、新しいルールが適用されるイメージですか?

A:経過措置については検討中。今は何ともいえない。いずれかの方法で移行することは考えている。システムの統合が問題。

Q:青枠と緑枠でそれぞれ購入できる投資信託には、同一の投資信託が含まれる可能性があるということですか?例えば、青枠緑枠どちらでもemaxis slimのオールカントリーが購入可能になるかもということですか?

A:緑のものは青でも買える。なので、YES。

Q:金融機関は1年ごとに変えられるということでしたが、生涯非課税枠はどうやって把握されるのでしょうか?(複数の証券会社の簿価合計は)

A:どこか中央に集める。政府のどこかの一機関にデータを集約して各人に対しフィードバックするという制度を考えている。

Q:確認です。生涯非課税上限額はつみたてNISA分と成長投資枠(仮称)分を一括して設定しますか。例、全部まとめて3000万円で、つみたてNISAだけで埋めてもOK。または、別々に設定しますか。例えば、つみたてNISA分2000万円、成長投資枠(仮称)分1000万円分など。

A:青と緑で別々に枠があるが、総枠はつみたてNISA枠を超えない。最大枠でも2000万。

Q:成長投資枠を設定される意図が良くわからないです。つみたてNISAだけで良いのでは?移行を前提とされているから?

A:成長投資枠を考えたのは、加速できる枠が必要なのではないかと思ったから。普通の株を買いたいという人もNISAを利用できるようにするために青い枠を設けている。

Q:例えば生涯非課税額2000万円と仮定し、簿価1500万円で購入し、時価2200万円のNISA口座で500万円解約した場合、NISA枠はどうなりますか?

A:売った金額に対応する簿価が生涯枠として復活する。

Q:簿価合計を行うために何かしらかの機関が名寄せをするのであれば、ここで経費が生じると思います。これは、だれが負担する設計(税金?利用者?)になりそうですか?

A:国が負担することを考えている。

Q:個別商品の話で恐縮ですが、ナスダック100に連動した投資信託もそろそろ設定から5年位になります。S&P500関連に加えて、ナスダック100連動投信も積立てNISAまたは再来年からの緑枠に是非入れてください!

A:緑のつみたてNISA枠に商品を増やしてほしいという要望があるが、NISAを一つにまとめて恒久化するのが今回の目玉である。

Q:今、画面共有していただいている資料は、金融庁webサイトのどこかに掲載されていますでしょうか。あるようならURLをチャットで教えていただけるとありがたいです。

A:

https://www.fsa.go.jp/news/r4/sonota/20220831/01.pdf


Q:投資ブロガーとして、今回の金融庁の動きを応援する方法として何か望ましい方法はあるでしょうか?

A:いろいろな方法で発信して頂きたい。こういう改革になったらどういう投資環境になるか、どういう利便性があるかを分かりやすく発信してほしい。

Q:今回の要望が通った場合つみップ(個人投資家との勉強会)の復活はありますか?

A:また、全国で説明会をしたい。広報計画はまだ決まっていない。

Q:成長投資枠の件は理解出来ましたが、年間投資枠を態々別途設定する必要は無いような気がしますけども。例えば、一括で投資したいのは分りますが、結局年間投資枠が設定されてしまったら余り意味が無いような...。もっと分りやすい制度にすべきではないでしょうか?

A:検討はしていきたい。

Q:要望の実現度、実現可能性はどの程度を見込んでいますか?

A:なんとも言えない。政治的プロセスを踏んでいくこと。何が何でも実現させたい。

Q:非課税限度額に上限が設けられてますが、一般NISAで満期時にロールオーバーせず課税口座に移すなどの仕組みは設けられるのでしょうか?

A:新しい制度だと恒久的に非課税なので、ロールオーバーという概念はなくなる。今持っている人についてもなるべく手間がかからないようにする。

Q:職場つみたてNISAはどうなりますか?

A:力を入れてやっていきたい。勧めていきたい。

Q:ぜひ実現してください! 応援しております。

A:ありがとうございます。

Q:金融庁さんとしては、「積立での投資」をする人を増やしたいのか、単に「投資」をしたい人を増やしたいのか?どうでしょう?その辺りの意図を教えてください。

A:まずはつみたてから入って頂くのがいいと思っている。

Q:今、保有している一般NISAの預りを新NISAに移管するタイミングは2024年ですか?それとも今の非課税期間が終了するタイミングですか?

A:順次、新しい制度に移管することを考えている。

Q:新しい制度は、途中で売却しても非課税限度枠が復活するようになるのはとても嬉しいです!人生でたびたび運用資産を一時的に取り崩すライフイベントがあるので、枠の復活はとてもニーズがあると思います。

A:ありがとうございます。

Q:職場などで、商品の選択が難しいという人が多い。青枠と緑枠の選択をしやすくしてほしい。

A:まずは緑(つみたて枠)を優先してほしい。

Q:今日の拡充内容とは別ですが、高校からの金融教育にも先々結び付けていきたいですね。

A:そうですね。教育の関係もプランに盛り込まれて政府としても考えていきたい。オールジャパンで考えていきたい。

Q:つみたてNISAで運用している資産を新制度のつみたてNISAに移すタイミングは非課税期間の20年後終了後でしょうか。

A:どこかでボンと移行する形にしたい。特別な手続きなく、気づいたら移行したという形にしたい。

Q:売却で非課税限度枠が復活するのは理解できました。復活のタイミングとしては、売却後即時で復活するイメージでしょうか?例えばリバランスをしたい場合、外国株式を一部売却して、すぐに国内株式を買って比率を整える・・・というようなことがリアルタイムにできるのか、翌日など一定期間経過後になってから買い付け可能になるイメージでしょうか。

A:翌年を待たずしてスイッチングする方法も検討している。

Q:つみたてNISAから20年後統合NISAへロールオーバーしたいときに、すでに生涯非課税限度額を超えていた場合でもロールオーバーできるような時限措置、移行措置はありうるのでしょうか
→それより前、できれば2024年に移行する方法を考えている。

Q:名寄せが地味に大変そうな気がします。今井さんとしては国がプラットフォームを用意するイメージでお考えですか?

A:何とか行けるのでは。新しい技術もできているので。

Q:一般の社会人向けの普及策はなにか考えられているでしょうか?自分もたまたま銀行でNISAというキーワードを聞くまで、まったく知らなかったので、普及にはきっかけが大事だと思いました。

A:職場や学校でも広めていきたい。

Q:システム上、対応は簡単ではないとは思いますが、是非リバランスもお願いします。リバランスは緑枠だけでしょうか、あるいは導入する場合は青枠でも導入されるのでしょうか。

A:株はリバランスが難しいと思われる。

Q:感想ですが、この制度を利用される方を増やすのが目的なのであれば、初心者にもっと分りやすい制度にしないと増えないのでは無いか?とお聞きして感じました。(どうしても成長投資枠を態々設ける点がすっきりしません)

A:わかりやすい制度にしていきたい。

Q:海外住まいの日本人や日本住まいの外国人も新しい制度は利用できますか?
→前者(非居住者、5年以内の海外赴任は例外)は利用できない。後者(居住者)は使える。
Q:反対している人の主な理由は何ですか?
A:恒久化については財務省が反対している。もっと利用者やNISA口座での買付額等の実績を出せと言っている。我々としては逆に恒久化しないと普及しないと思っている。

※ファイナンシャル・ジャーナリスト竹川美奈子先生のご教示によりAに「利用者やNISA口座での買付額等の実績」という言葉を補足しました。財務省は「財政健全化」が基本命題なので税収はキープしたい、だから減税策となるNISAの拡充には反対なのだろう、とのことでした。竹川先生、ありがとうございました。

Q:NISAの抜本的拡充を応援します。ぜひ、実現させてください。成長投資枠(仮称)が日本株限定になるのではないかなどの懸念が晴れました。
A:日本株には限定しません。

 

以上です。今井さんはもっと丁寧に答えておられたのですが、私のメモ取り能力の限界でこれしか言葉が拾えませんでした。久しぶりに今井さんのお顔が拝見でき、お元気そうで何よりでした。NISA恒久化、大変期待しております。金融庁の皆様、いつもありがとうございます。

 

では、また!

「金持ち父さん 貧乏父さん」、バフェットと簿記の勉強

 こんにちは。にこいちです。

 連日猛暑日が続きますね。皆様、お盆休みはどう過ごされているでしょうか?

 私は、久しぶりに勉強を離れて好きな本を読んだり、親戚に会ったりして、のんびり過ごしています。

 今日は、投資のためには簿記(会計)の勉強をしなくては、と思うきっかけとなった本をご紹介したいと思います。

 

1.「金持ち父さん 貧乏父さん」(ロバート・キヨサキシャロン・レクター著)

 「金持ち父さん、貧乏父さん」は、2000年に初版が刊行された投資本のベストセラー。シリーズ全体の発行部数は日本国内で累計400万部を超えたほか、全世界では51種類の言語に翻訳、109か国で発行され、累計部数は4000万部を突破したと言われています(2022年8月現在)

 出版して爆発的に売れたころに私も1回読みましたが、その当時はあまりピンと来ずに放置してました。2010年ころに投資に興味を持ち読み直したところ、その面白さにはまってしまい、今まで6回以上繰り返し読み直しています(現在持っているのは初版第90刷)。

 この「金持ち父さん 貧乏父さん」は、金持ち父さんの六つの教えとして、

 ①金持ちはお金のためには働かない、

 ②お金の流れの読み方を学ぶ、

 ③自分のビジネスを持つ、

 ④会社を作って節税する、

 ⑤金持ちはお金を作り出す、

 ⑥お金のためではなく学ぶために働く、

について詳しく紹介し、実践するための方法を教えてくれています。

 ②のお金の流れの読み方を学ぶに関する記述として、以下のような文章があります。

 金持ちになりたければ、お金について勉強しなければならない。(90頁)

金持ち父さんは私の顔を見るたびに「ファイナンシャル・リテラシー(お金に関する読み書きの能力)」をマスターする必要性を説き続けた。(91頁)

会計学」が世界で最も退屈な科目だと思っている人は多いだろう。おまけにわかりにくさも天下一品だ。だが、金持ちになりたいと思ったら、長い目で見てこれほど役に立つ学問はない。(91頁)

ファインナンシャルIQというのは次のような四つの専門的分野の知識(注:会計力、投資力、市場の理解力、法律力)から成り立っている・・・。

1.会計力

私はこれをファイナンシャル・リテラシーと呼んでいる。自分の「帝国」を築きたいと思っている人には不可欠の技能だ。扱うお金の量が多くなればなるほど、その扱いに正確さが要求される。そうしなければ築いた城は崩れてしまう。この技能に必要なのは左脳の働きだ。あるいは細かいところに気を配る能力と言ってもいいだろう。これは具体的には、貸借対照表損益計算書といった財務諸表を読んで理解できる能力を示す。この能力を使えば、どんな種類のビジネスにおいてもその強みと弱みを見極めることができる。(144頁)

 

2.「ウォーレン・バフェット 成功の名語録」(桑原晃弥著)

 2012年に発行された著名投資家バフェットの名語録集。右頁で1フレーズを紹介し、左頁でそのフレーズの解説を行っています。巻頭にはバフェットの年表もあり、バフェットの思想や半生を手軽に学ぶことができる、読みやすい本です。 

投資で勝つための必須能力を、バフェットは四つあげている。

財務会計や簿記の知識。企業の活動を知り、財務諸表を読みこなす力は不可欠だ

②ある程度の情熱

③辛抱強さ

④冷静さ

(109頁)

 

3.「バフェットの財務諸表を読む力」(メアリー・バフェット&デビット・クラーク著、峯村利哉訳)

 個別株の勉強を始めたころに、有名投資家のらうさんから教えてもらった本です。次の一節は、四季報investorsのdojimaさんも講義の中で常に引用されています。

「あなたは会計を理解するだけでなく、会計の行間に潜む機微を理解する必要がある。会計はビジネスの共通言語だ。言語として完全とは言いがたいものの、会計を学ぶ努力をしないかぎり、そして財務諸表を読んで理解する努力をしないかぎり、自分で株の銘柄を選択することなど夢のまた夢である」-ウォーレン・バフェット(14頁)

 

4.「金持ち父さん 貧乏父さん」、バフェットの本はすべてアメリカの制度を前提に記述されています。なので「会計を学べ」と言われても、日本ではどのような学問をすればいいのか、いまいちピンときてませんでした。大学の商学部の授業で使われる難しい「会計学」の教科書を読まなければならないのかな?自分にはそんな難しいことはできない、とあきらめていました。

 個別株の投資を始め、簿記の予備校(TAC)に行き試験を受けるように勉強会(四季報investors)で指導されても、簿記の勉強と「金持ち父さん 貧乏父さん」やバフェット本とのリンクを意識したことはありませんでした。

 しかし、最近、簿記1級の勉強に進んでみたところ、原価率・利益率や割引現在価値の計算をしたり、「金持ち父さん 貧乏父さん」の名フレーズ「資産は私のポケットにお金を入れてくれる 負債は私のポケットからお金をとっていく」ことを示す図とそっくりの図を予備校の先生が黒板に書いて説明してくださったりして「ああ、あの本で読んだフレーズや図は、こんなに高度な話をごく単純化して分かりやすく説明してくれていたのだ」ということが分かるようになると、勉強が面白くなってきました。また、投資している企業の財務諸表を前よりも短時間で読めるようになり、バフェットのいう「会計はビジネスの共通言語だ」「企業の活動を知り、財務諸表を読みこなす力は不可欠だ」という言葉は、そのとおりだと思うようになってきました。決算発表を見て、なぜこの企業は株価が上がるのか、下がるのかということもおぼろげながら分かるようになりました(間違うことも多々ありますけど)。

 簿記は手軽に予備校で習うことができます。通信専門の予備校もあります。最近はYoutube動画(例えば、ふくしままさゆき先生など)で無料で習うこともできるようになりました。また、試験を受けるのに資格制限はありません。

 どの人でも幅広く学べる学問ですので、投資に興味がある人は是非学ばれるといいのではないかと思います。

 ちなみに、私はずっとインデックス投資を中心にしてきたため最近まで簿記の勉強を学ぶ必要性を感じずにきたのですが、簿記で得た知識は、自分や家族の財務諸表を作るのにも役立っていますし、経済ニュースを理解するのにも役立っています。何よりも、個別株投資にはどういう手間がどれだけかかるのか/どこが面白いのか、ボーグルさんの開発したインデックスファンドがなぜ素晴らしい発明なのか、理由がよくわかるようになります。インデックス投資家さんにも簿記の勉強をお勧めします、視点が広がり楽しいですよ。

 では、また。