良品計画(7453)の株主総会に出席しました

こんにちは。にこいちです。

 

今日は、良品計画(7453)の第42期定時株主総会に出席しました。中の人として(別会社の)株主総会の運営側(雑用)に回ったことはあるけど、株主としての出席は初めて。株主としてのデビュー戦です。あまりたいしたことは書けませんが、記録を残しておきたいと思います。

(注)Q&Aの部分は早口で進められたため、ほんの一部しかメモを取れていません。よって中身は保証しませんが、議題と雰囲気はこんな感じだったということでご了解ください。

 

1.概要

・日時:2020年11月27日(金)午前10時~10時45分位

・場所:ベルサール高田馬場(JR&メトロ高田馬場駅から徒歩10分位)

※招集通知には、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から極力書面・インターネットによる事前の議決権行使をし、来場は控えるよう依頼がありました。また、来場を希望する株主にはウェブサイトで事前登録をし、抽選で当選した人だけが来場できることとなっていました。また、インターネットによる事前の質問を受け付け、株主の関心が高いものについて株主総会で取り上げる予定である旨が記載されていました。

・入場の手順:手をアルコール消毒→検温(おでこに検温機のセンサーを照射して計測する方法とスマホ状の機械で入場者の動画を撮影しその画面に体温が表示される方法の2種類のうちいずれか)→受付(招待メールと議決権行使書を渡すと入場票を渡される)

・会場の雰囲気:シックな会場。天井は黒で埋め込み式のライトが配置されている。絨毯も無彩色。無印良品のイメージに合う場所でした。

株主総会が始まる前のスクリーンには、新商品やサービスの紹介(カタログ)のスライドが映し出されたり、会社のイメージ動画が次々と映し出されました。これが大変すばらしかった。例えば、様々な場所(工場や自宅内、外階段など)を掃除する映像がつなぎ合わされた動画、無印の衣料品(ヤクの毛が混じったウールセーター)を着た中年男性が山に出掛ける様子の動画、無印の製品(家具・雑貨など)に囲まれた若い女性の1日の生活を紹介した動画、自分で詰める水のボトル(新製品)を利用する若い男性の動画など。どれも美しく清潔感にあふれた映像で、セリフのない映画を見ている気分になれました。

 

2.株主総会の様子

(1)定刻どおりに開始。役員全員マスクをしての入場・着席されました。社長の松﨑さん(以下「社長」)が議長を務めました。社長より、以下の話がありました。

 ・ESG経営のトップランナーを目指す

 ・環境・地域社会・従業員に貢献したい

 ・今期はコロナの影響により減収減益となった

 ・オンライン事業を伸長する

 ・店舗は欧米中心に一部休業し、飲食の席も間引いた

 ・本部事業はテレワークを推奨し、会議体はオンラインを基本とした

 ・第1号議案(剰余金の処分の件)、第2号議案(取締役5名選任の件)は、招集通知記載のとおり

 

(2)事前質問への解答(全て社長が回答)

Q1:ダイバーシティ役員報酬について

A1:ダイバーシティは重要。国籍・性別に関わらず採用したい。例えば、女性は役員としても数名採用しているし、従業員全体の34.5%をしめている。役員報酬については基本報酬:業績連動報酬:ストックオプションの割合を6:2:2と考えている。

Q2:海外事業について

A2:中国、台湾、タイを強化したい

Q3:店舗とインターネットとどちらに注力するのか?

A3:どちらも重視しているが、特に遅れているネットを強化する。

Q4:グローバルサプライチェーンにおける課題

A4:原価低減、適切な生産調整を心がける(というような内容だったと思いますが、ここはメモを取り切れず、よく分かりませんでした)

Q5:生活雑貨の価格見直しは続けるか

A5:競合他社との差別化を図っていきたい

Q6:ホテル事業の収益構造、今後の方針

A6:急速に拡大はせず適切に行っていく

Q7:貸倒引当金繰入額の内容

A7:アメリカ、カナダ、欧州子会社に対する貸付

Q8:ESG経営について

A8:さらに透明性を高める経営を行う。統合報告書を発行する予定。

Q9:子会社のグループガバナンス体制

A9:(メモ取れず、内容不明)

Q10:コロナ終息後の株主総会運営 お土産を復活してほしい

A10:検討する(というような内容だったような。ここもメモ取り切れず)

 

(3)会場でのQ&A(全て社長が回答)

Q1:新規出店に当たっての考えを知りたい

A1:より地域社会に入り込んで出店したい。地域の課題を解決していくような出店をしたい。

Q2:類似商品・類似店舗への対応

A2:法務部に類似商品を判定してもらい、特許・実用新案・意匠・不正競争防止法などで判断して、できるものは訴訟など適切な対応をしている。例えば、類似のラックについての訴訟は勝訴している。中国も知的財産保護に力を入れるようになった。訴訟も大切だが、品質・価格がしっかりしたものをマーケットに出すことも大事。

Q3:業績の開示方法。また、業績予測はアグレッシブか保守的か。

A3:既存店とネットは一体と考えているため一体で開示している。予測の102%は普通に商売ができる前提なら達成できる数字と考えている。ネットの160%も5月にamazon、6月に楽天に販路を拡大したため達成可能と考えている。現在ネットが10%だがもっと構成比率を上げていきたい。

Q4:海外ECを強化してほしい。メイソウよりも後にMUJIが出たと言われブランド価値が毀損したと言われないか。例えば、インドネシアには進出しないのか。

A4:海外事業は各国の生活が確保できないと進出できない。メリハリをつけて売上・利益が出る形でいきたい。日常生活で商品を使ってもらいたい。インドネシアではフランチャイズで運営している。

Q5:環境問題への取り組み

A5:1980年にデビューしたときから、創業時の商品から、環境問題に取り組んでいる。素材、生産工程、梱包など。例えば、現在、ペットボトルの水は販売していない。また、下着などのフックにプラスチックの使用は止めている。

Q6:①他の飲料はペットボトルで売っているが水と同じにしないのか、②商品の回収・リサイクルはしないのか、③環境に対する対応の具体的な内容、④店内マップを作ってほしい

A6:①検討中、②衣服の回収はしている(ブリング)。家具はサブスクなどで対応しているが、回収は今後検討していきたい。③ESGについては中期経営計画で具体的な骨子を発表するつもり。④店舗の中にはマップがある場所もあればない場所もある。貴重なご意見として伺いたい。

Q7:福袋が無くなったのはなぜか

A7:客が多く来店して混乱するのを避けるため。また、SPAとして正月に売るためだけの商品を作りたくないし、他方で処分品も入れたくない。(質問者より、友人が福袋の商品のファンなので残念がっている旨の追加コメントあり)

Q8:①インターネット販売についての今までの考え及び今後拡大するための方策、②M&Aについての考え方

A8:①2013年からMUJI PASSPORTが始まり来店客がずっと増えていた。インターネットについては来店への送客を中心に考えていた。しかし、最近の顧客は非接触での販売を求めている。専門の組織が専門の会社と共同して検討している。まだ「見やすい 買いやすい 売りやすい」のは店舗のほうが上なのでそこをネットでも改善していきたい。②一貫した思想の元に経営している。もし進めている事業の中でM&A、事業提携するメリットがあるなら検討する。

 

3.感想

・全体にソツのない丁寧な対応でした。ちょっと分かりにくい質問にも、社長が質問内容を確認しながら柔軟に対応されていたのは、さすが大会社のトップだなあと思わされました。

・業績が回復基調で株価も底値から少し上がっていたからか、あまり厳しい質問は出なかったと感じました。コロナの影響が長引いた場合の業績見通しとかの質問が出ればもっとよかったと思います(私は別の質問をしてしまったので聞けず。質問は基本1人1件に限定されていました)。

・社員の皆様の対応も丁寧で好感が持てました。コロナ禍で準備がさぞかし大変だったと拝察します。本当にお疲れ様です。

 

以上で報告を終わります。長文失礼致しました。

 

では、また!