投信ブロガーが選ぶ!FUND OF THE YEAR 2018に投票しました。

こんにちは。にこいちです。

 

本日、「投信ブロガーが選ぶ!FUND OF THE YEAR 2018」に投票しました。

 

投票したファンドとその理由は以下のとおりです。

1.〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンド(2点)

①信託報酬が安い(0.11772%以内)

②純資産額が多い(1026億7400万円)

③2013年12月設定(約5年の実績)

④信託報酬を順に引き下げてきたり、監査費用を引き下げる等営業努力を行っている姿勢を評価

2.セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(2点)

①信託報酬が安い(0.60%±0.02)

②純資産額が多い(1664億3000万円)

③2007年5月に設定された長寿ファンド

④信託報酬を今年引き下げた実績、運用報告を紙媒体でも電子媒体でも行うなど、情報開示の姿勢を評価

3.eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(1点)

①信託報酬が安い(0.11772%以内)

②純資産額は中くらいか(261億3500万円)

③2017年2月に設定(まだ1年半ほどの運用期間)

④ブロガーミーティングを行うなど、情報開示に積極的

 

ということで、今回はすごく迷ったあげく、自分で既に積み立てているもの推し(①②)、これから積立を開始する人に勧めるならどのファンドを勧めるか(③)という観点で、得点配分を決めました。

今年はすごく混戦模様になると推測してます。結果発表が楽しみです!

 

※もことんさんから、2のセゾンの信託報酬が間違っているとのご指摘を受け(ありがとうございます!)修正しました。

 

 

 

 

 

つみっぷに参加することを迷われている方に(つみたてNISA Meetup 女子部の参加記録)

2018年11月2日に、金融庁主催の「つみたてNISA Meetup 女子部」(つみたてNISA Meetupの愛称が「つみっぷ」)に参加しました。今回は、申し込みの開始から受け付け終了までだいぶ時間の余裕があったので、知り合いのA(自営業手伝い)、B(派遣社員)の2人を連れて行きました。

詳しい議事進行は、水瀬ケンイチさんやQUICKさんが記事にされていますので、そちらをどうぞ。今回は、一緒に参加したA、Bの2人を誘ったときの反応やその後の動向を報告します。

randomwalker.blog19.fc2.com

quickmoneyworld-v1.azurewebsites.net

 

まず、A、Bを誘うのは、すごく躊躇しました。10月に入ってから株価の乱高下が激しかったですし、投資を始めてすぐにマイナスになるようだと、恨まれちゃう可能性がありますからね。だけど、つみっぷ、特に女子部の開催はなかなかないこと。なので、勇気を振り絞って、「金融庁が主催する投資家との交流会(「つみたてNISA」の勉強会)があるんだけど、一緒に出ませんか?女子だけだから、質問とかもしやすいと思いますよ。」「仕事との兼ね合いが気になるけど、早退したり、午後半休とって来ている方もいらっしゃいますよ。」「交流会のあとに、懇親会があり、会費はたぶん2000円位。金融庁の担当者とも直接話せる、いい機会ですよ。」と誘ったところ、2人とも、快諾。やはり、金融庁が主催するというのは、安心感が高く、魅力的だったようです。2人とも、仕事を早退して来てくれました。

Aは全くのお金・投資初心者。自分の給料がいくらなのか、税金をいくら払っているのかも、知らない状態でした。BはiDeCoはやっていましたが、つみたてNISAは知らない状態。iDeCoの商品には満足していない様子でした。

Bには、偶々1ヶ月ほど前に渡していた、水瀬さんの著作「お金は寝かせて増やしなさい」を読んでくるように指示。Bから、「どんな服を着ていけばいいの?ジージャンでもいい?」と聞かれたので、「官庁に行くので、ビジネスカジュアルぐらいがいいと思う」と回答しました。(Aも服装には悩み、子供の保護者会等に出席するような少し堅めの服装にしたようです。)

2人とも、岡本和久さんが過去にやった講演の動画、金融庁の今井さんの投資全般に関する説明、岩城みずほさんの講演「人生100年時代 一生お金に困らないために、今からできること!」、大江加代さんの講演「老後資産を作るiDeCoについて」を熱心に聞いていました。「つみたてNISA」と「iDeCo」の両方の制度について説明が聞ける場はなかなかないので、よかったみたいです。

その後の、質疑応答は高度な質問が多く、2人とも呆然といった面持ちで聞いていました。

懇親会では、Aは持ち前の社交性を発揮し、岩城さんや水瀬さんを質問攻めにした模様。Bはシャイな性格なので、もっぱら私が山崎元さんから、最近NHKにご出演された際の話やAIの話を伺っている際にそばにいてふんふんと頷いている、というかんじでした。

数日経って、Aからは楽天証券・カードに申し込みをし、iDeCoもつみたてNISAも始める、投資の本も読んでみる、という報告がありました。また、Bからは、「NISAをやってみようという気になりました。」「NISA自体は幅広い層を対象にしているのだろうけど、客層は余裕のありそうな人が集まっている感じがしました。もっと庶民的な、スーパーやコンビニのパートやバイトみたいな人こそ聞いてほしい感じもしました。」との感想をもらっています。

金融庁さんは、11月22日(木)に山形で、12月1日(土)に熊本で、「つみたてNISA Meetup」を開催されるようです。お近くの方は、参加してみるといいのでは?

つみたてNISA Meetup(つみップ) : 金融庁

 

以上、つみっぷ&その後の報告でした。

三菱UFJ投信第2回ブロガーミーティングに参加しました(その3)

こんにちは。にこいちです。9月28日に開催された、三菱UFJ投信(MUAM)第2回ブロガー・ミーティングの参加報告の続きで、これが最後です。式次第の4部と懇親会の様子を今回ご紹介致します。これも、メモできたのは発言の6~7割であり、また、ブログで逐一ご報告するには躊躇が残る部分もあるので、あえてぼかしている箇所もあります。ご容赦ください。

 

4.意見交換、Q&A

・参加者からの質問(それぞれ異なる人ですが、まとめて〔Q〕で表示します)に対し、代田常務とカンさんがそれぞれ答えてくださいました。

〔Q〕カンさんの青い本を持っているが、内容が少々古い。新しい本は出さないのか?

〔K〕昨年電子出版をした「ラクして増やそう!バラつみ投資」という、380円の本がある。最新の状況に合わせた本になっているので、そちらをお読み頂きたい。

〔Q〕投資信託で買っている株式の株主優待はどう処理しているのか。

〔S〕換金可能なものは全部、管理会社がチケット業者を集めて売却している。但し、株式数に比例して増えるのはJALANAなどだけ。他の株式は株式数が増えても優待の上限が決まってくる。チケット業者の選択にあたってはコンペをしている。チケットの売却により得た利益はもちろんファンドに戻しており、ふところに入れてしまうようなことは一切ない(※強調されていたので、特記します)。なお、実際に運用会社が実際どのようなことをやっているかは個人投資家にはわかりにくいので、これを見てもらうために、カンさんの案内でツアーをするという企画なども考えている。

〔Q〕Slimに新しい事項はないのか。

〔S〕全世界株式のファンドで、既存のファンドの合成ではなく、今までにないものを作りたい。

〔Q〕直販のスケジュールは?

〔S〕準備は進めているが、まだ未定。マネーロンダリング対策などをやっている。

〔Q〕直販(検討中)とそれ以外の顧客をどう分けているのか。

〔S〕投信の顧客の7割以上は50歳代以降。直販で狙っているのはもう少し若い世代。仕事を持って働いている現役世代で学資保険しか入っていなかったような人。

〔K〕コツコツ貯蓄はできるが、それ以外は学資保険、年金保険に入っている人。外貨建て保険に入ってしまうような人を対象とするということか。

〔S〕そう。

〔Q〕信託報酬は下がりきったので、どの投信を選ぶかは、トラッキングエラーの違いになると思うが、どうか。

〔S〕マザーファンドの規模が大きいほうがトラッキングエラーが小さくなる。また、毎日キャッシュフローが生じるか、たとえば、1億円入ったとしてポートフォリオの構造をどこまで細かく再現するかの問題である。質問者に質問するが、トラッキングエラーが小さいのとリターンが大きいのとどちらがいいか。

〔Q〕トラッキングエラーが小さいほうがいい。

〔S〕トラッキングエラーが生じる2大理由は、キャッシュフローと指数の銘柄入れ替え。例えば、トラッキングエラーを小さくしたいのであれば指数入れ替えの当日に売買をすることになる。しかし、指数入れ替え前に買ったほうがリターンは高くなる可能性が高い。

〔K〕指数の連動は自動でやっているのか、アートでやっているのか。

〔S〕これはあくまでも私見であり会社の意見ではないが(※すごく強調されていたので特記します)、アートでやっている。世界的な潮流としては、例えばバンガードでは、ファンドマネージャーを1人雇用するよりもシステムエンジニアを4人雇用するという形を採用しているが、うちはそうではない。(※第4部はここで終了)

 

5.懇親会及び感想

・ブロガーは全体で20~30人位参加していて、女性はその3割程度でした。7~8人はいたかと。Wakabaさんが今回のミーティングについて何度もTweetしてくださったおかげだと思います。ありがとうございます。

 ・MUAMの社員の方は10人以上いらしたように記憶しています。ブロガーミーティングにかけるMUAMの熱い思いが伝わってきました。月末の金曜日の夜なのに、ありがとうございます。

・MUAMでは、積立投資を社内でも広めるために、推進策をとっているそうです。

・カンさんは、個人投資家に「あなた以外に、周囲に積立投資している人はいますか?」と質問されていました。いない、というのが私も含め皆の答えでした。中には、投資をしている、と言ったらギャンブル扱いされてしまったという方や、ご親族がリスクの高い商品を申し込みそうになったという方も(涙)。積立投資への道は、なかなか遠いのですね。今後も、お互いがんばりましょうね~。

・カンさん案内によるMUAMのツアー、是非とも実現して頂きたいです!参加もしてみたいです!どのようなバックグラウンドの方がどのような作業をされているのか、背景が分かると、投資家としてもより安心して運用をおまかせできるように思います。

 

以上、ご報告でした。長文をお読み頂き、ありがとうございました。

 

 

三菱UFJ投信第2回ブロガーミーティングに参加しました(その2)

こんにちは。にこいちです。9月28日に開催された、三菱UFJ投信(MUAM)第2回ブロガー・ミーティングの参加報告の続きです。式次第の2部と3部を今回ご紹介致します。メモできたのは、発言の6~7割程度であり、聞き漏らし・間違いもあるかと思いますが、ご容赦頂ければ、と存じます。

 

2.MUAM社員によるディスカッション「eMAXIS Neoシリーズの設定について

・式次第1のプレゼンテーションを担当された社員Aさんが担当社員BさんとCさんに質問をするという形で進行がなされました。

・資料として、Neoのパンフレットが配布されました。

〔A〕Neoは、アクティブ、テーマから入る投資もあるのではないかと考え、導入した。以下、Kensho社の哲学や誰のための指標なのか、を説明する。Kensho社は2013年に設立されたテクノロジー・カンパニーであり、9割がエンジニアの会社である。アセマネビジネスに参入を検討していた、GoogleFacebookAppleの出身者が集まって作った。ディープラーニング自然言語処理に強みを持っている。ヘッジファンドに独占されていた技術を一般に広めること(=金融の民主化)を目指している、とのこと。

〔A〕Neoは、S&P500を上回ることができるのか?

〔B〕まだ成長期待がある分野にフォーカスしており、S&P500を上回ることを期待している。

〔C〕Neoで選択した技術は、第4次産業革命の要素技術と考えている。Kensho社の方とは実際に会い、同社のインデックスの導入を決めた。現在、Kensho社はS&P社に買収され、100%子会社となっている。今後、Kensho社が作ったインデックスが伝統的なインデックスに取り込まれていくのではないかと考えている。

〔A〕自分は40歳を過ぎ夢がなくなってきたからかもしれないが(笑)、リスク・リターンが気になる。どうみればよいか。

〔B〕(従来型のインデックスファンドと比較すると)リスクは高くなる。

〔C〕全く分散化されていないポートフォリオを買うことになる。産業が未成熟であることもあり、ボラタイルである。産業のサイクルが新しいセクターにもあてはまり、ステーブルな動きではないと思われる。しかし、だんだんと安定していくことを想定している。

〔A〕分散の要件を満たさないため、NeoはつみたてNisaには認定されないインデックスであるが、その点をどう考えるか。

〔C〕長期投資に向いていないわけではないと考える。

〔B〕今後伸びていく産業をピックアップし、新しい投信を作っていく。

〔A〕今後も新しい投信を作っていくのか?

〔C〕S&P社とKensho社が新しいインデックスを作っている。今後も、このような世界的な流れができていくと思う。

〔A〕友達に自慢するために、自分はNeoを3種類とも買ってみようかと思っている(笑)。(※第2部はここで終了)

 

3.カン・チュンドさんと代田常務の対談

〔S〕カンさんとは、東証に呼ばれて「ETFはいいよ」という話をして以来の仲。

〔K〕一般NISAとつみたてNISAの違いであるが、端的にいえば、一般は(非課税期間が)5年、つみたては20年、ということ。一般のほうについては、2019年になって売ろうとしている人が出てきている。個人的にはつみたてNISAを勧めている。腰を据えて投資してほしい。

〔S〕分配金の出ないファンドのほうが非課税の恩恵を受けられると思うが、どうか。

〔K〕そのとおり。果実を食べてしまって木が育たない状態。

〔S〕Neoについてはどう思うか。

〔K〕(テーマの一つである)宇宙開発に興味がある。但し、宇宙開発といっても(出発から他の星の開発までと)幅広く、瞬間的なビジネスで、投資期間が限定されているのではないか、と思う。

〔S〕昨年一番資金を集めたのは外国株式でテーマ型のファンド。(今回のNeoのようなものは)関心があって買いたいと思う人もいると思う。現在、時代が変わってくるという局面であり、アクティブvsパッシブという形にこだわらなくてもいいのではないか。

〔K〕Neoは、ルール化されたアクティブ・インデックスというようなものか。元来のアクティブよりもコストが低減できるというメリットがあると思われる。

〔S〕従来型のインデックス、スマート・ベータと来て、これが第3の波となると考えている。ところで、最近、「貯蓄感覚で積立をやる」ということが話題になっているようだが、どう考えているか。

〔K〕「貯蓄感覚で積立をやる」ということについては、Twitterで議論になった。自分としては、積立投資をスタートするときに「貯蓄感覚」とでも言わないと、何十万人何百万人もスタートを切れない人がおり、まずはスタートしてみるのがよいと考えている。

〔S〕いかに(認知の行き届いていない)6割の人につみたてNISA、投資信託にふれてもらうかが大切。リスクのことを考えすぎても考えなさすぎてもだめ。

〔K〕定期・低額で小さく始め、小さなお金を入れ続けていくと、途中で失敗できる。自分に向いてない、と思ったら、途中で止めてもよい。今は口座から自動的に投資信託を買ってくれる仕組みがある。途中で向いていないと思ったら途中退場できる自由がある。

〔S〕投資理論における正解と実際の違いがある。期待リターンを最大化するには、金額×期間が大事。山崎元さんがおっしゃっていることは理論的には正しい(※ここの文脈がいまいち分からず、メモに取り切れていないため、割愛します。)。

〔K〕理論的には60%位の正しさであっても、始められる方法を選択したほうがよいのではないか。泳ぎ方など、物事を習得するときにはコツコツと続けることが大切。

〔S〕行動経済学的アプローチによると、マーケットをよく見れば見るほど、投資するリスクをとれなくなってしまう、とうことがよく言われている。

〔K〕自動引き落としによる積立とは、自分でお金をコントロールする余裕をなくすこと。毎日・毎月一定額を仕組みが買ってくれるので、投資信託の値段が気にならなくなる。いい意味でのいい加減さが育ってくれる。

〔S〕「貯蓄感覚」で問題となるのは、リスクについてもっと説明すべきという話なのか。

〔K〕そう。

〔S〕投資のリスクを抑えるため、後悔の割合を減らすために、(ストレスフリーの)積立が大切。

〔K〕価格変動があり損失を被るのが、投資の本質。積立だと毎回投資に向き合うことになる。下がれば下がるほど投資できる口数が増えるということを体感できる。

〔S〕投資家のリターンとファンドのリターンは異なるということか。

〔K〕そう。価格が下がってきた時に、下落を楽しめるか。M的な世界だと思う。継続して投資元本が積み上がっていくことと投資に慣れていく(=成熟度が高まる)プロセスが一致している。これが、積立投資のメリットではないかと思う。(※第3部はここで終了)

 

〔感想〕第2部は、熱意あふれるディスカッションでした。が、Neo自体がどうかと問われると、信託報酬が年率0.7776と(ヒット商品の)Slimよりもだいぶ高く、個人的には、正直、微妙な商品です・・・。Neoよりも、従来のeMAXISの商品について、投資家に対する説明をより充実させたり、途中償還にならないような努力や、万が一途中償還になってしまった場合の対応策(いったん換金することなく他の商品への乗り換えができるとか)を充実して頂いたほうがうれしいです。第3部は、近年のTwitter議論を踏まえた熱い対談で面白かったです。私は、最低1冊でも本を読んで勉強してから投資したほうがよいと思っていますが、1月数百円から数千円程度(=学生の1ヶ月のお小遣いレベル)であれば、勉強と投資が同時並行でもやむをえない、次善の策かな、と思います。

三菱UFJ投信第2回ブロガー・ミーティングに参加しました(その1)

こんにちは。にこいちです。

昨日、開催された、三菱UFJ国際投信株式会社(以下「MUAM」と略します)の第2回ブロガー・ミーティングに参加しましたので、ご報告致します。長くなるので、3回ほどに分けてアップします。

 

日時:2018年9月28日19:00~20:30(懇親会20:30~21:30)

場所:MUAM会議室

食事:まい泉「さくら」、爽健美茶ツマガリのお菓子詰め合わせ(クッキー2個&焼き菓子「甲陽園の陽子さん」1個)

 ※いずれもおいしかったです!ごちそうさまでした!

 ※懇親会もノンアルコールで、居心地が良かったです。

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 式次第:

1.プレゼンテーション「NISA(一般・つみたて)及びMUAMインデックスファンドの状況について」

2.MUAM社員によるディスカッション「eMAXIS Neoシリーズの設定について」

3.カン・チュンドさんと代田常務の対談

4.ブロガーとの意見交換、Q&A

 

以下、内容を式次第の順に記載します。

 

1.プレゼンテーション「NISA(一般・つみたて)及びMUAMインデックスファンドの状況について」

※MUAM社員のAさん(仮名)から、資料3種を使って説明がありました。

(1)資料「ノーロード・インデックスファンド・シリーズの足下の状況」

・ノーロード・インデックス・ファンドシリーズの残高は、他社もMUAMも右肩上がりに上昇しており、2017年10月以降が特に伸びている(2018年8月現在で、合計で1兆円超)。

・2018年のノーロード・インデックスファンドシリーズの資産別累計資金流入シェアは、先進国株式(全世界、米国等含む)が約半分を占めており、国内株式が4分の1ほどで、全体としては分散がきいた形となっている。

・2018年1月から8月までのMUAMのつみたてNISA適格ファンドの累計資金流入内訳は、Slim(つみたてNISA適格のみ)、eMAXIS(つみたてNISA適格のみ)、つみたてんとうにより異なっている。投資を始めた時期によってポートフォリオが異なる形になっている。

・MUAMのノーロード・インデックスファンド・シリーズの採用販社数も伸びている。

(2)資料「『つみたてNISA』1万人認知度調査」

・各月1万人を調査。

・つみたてNISAの認知度は、最初(2017年9月)は20%以下だったのが、現在は30%を超えている。業界の努力が実った形だが、まだまだ認知度が必要。

・最も認知が進んでいる東京と地方とでは倍近い差がある地域もあり、地方にどうアピールするかが今後の課題である。

(3)資料「NISA(一般・つみたて)の状況」

・金融業界からみた規模感(2018年1月から3月まで)としては、「一般」(1兆3963億円)vs「つみたて」(111億円)=100%vs0.8%であり、投資信託に限定すると、「一般」(6743億円)vs「つみたて」(111億円)=100%:1.6%、販売手数料は、「一般」:「つみたて」=100:ほぼ0であり、販売会社としてはインセンティブが働きにくい。

・また、一般NISAにおける2017年(1年間)のフローとストックを調査したところ、買付額1兆7300億円から売却額1兆円及び分配金4000億円を差し引くと、3300億円しかフローとしては残らないことが判明した。

・しかし、2018年(1年間)の純フロー推定額は、「一般」vs「つみたて」=100%vs12.8%となっており、今後の「つみたて」の伸びが期待される。「つみたて」の口座数が10倍になると大きいマーケットになり、「一般」に追いつくと予想される。

・ネット証券5社の口座数推移およびYoY(前年比増加率)。最近は楽天が増えている。トップのSBI楽天の2社が牽引し、口座数は増加トレンドにある。今後、職場つみたてNISAの普及やiDECO普及との相乗効果が追い風になるのではないか。

・つみたてNISAの制度を使わないで積み立てる人も増えており、今後、税制を使おうとつみたてNISAに流入する人も増えるのではないか。

・昨日(2018年9月27日)、SBIがiDECOでSlimを採用したとのニュースが流れてきた。これは、ブロガーの方が電話やメールでSBIにSlimを採用してほしいと要請したことに基づくもの。今後も、いい商品であれば、「いいね」をしてほしい(笑)。

〔感想〕MUAMさんが「つみたてNISA」に関し、詳細な調査・分析をされていること、そして結果を惜しみなく公開してくださる姿勢に感銘を受けました。個人的には、特に、一般NISAにおける2017年(1年間)のフローが3300億円しかないことがショックでした。一般NISAの利用者の投資期間はあまりにも短いのでは?そして分配金を受け取る人・金額があまりに大きいのでは?「つみたてNISA」の更なる普及により、もっと長期・無分配の投資が根付くことを期待したいです。

書籍「世界一ラクなお金の増やし方」を読みました。

久しぶりに、投資本の書評を書いてみようと思います。

発刊されてからだいぶ経ちますが、インデックス投資界の仙人ことNightWalkerさんの「世界一ラクなお金の増やし方」を読みました。

インデックス投資界の有名ブロガーさんの書かれた書籍としては、吊ら男さん、水瀬ケンイチさんに続き3冊目となります。私とほぼ同年代のNightWalkerさんが、長期投資の経験から得たノウハウ(暴落への対処法、出口戦略など)を詰め込まれた、というので、興味津々で読みました。

心に残った点を抜き書きすると、以下のとおりです。

・第1章に「そもそもインデックス投資って何?」という基本的な疑問に答える章があり、その中で「投資信託保有し続けるには案外難しい」(34頁)理由が説明されています。運用の途中で投資信託がなくなってしまう(償還)ことがありますが、その対処法について記載されており、目ウロコでした。

投資信託のコストの内訳が表で詳しく説明されています(45頁)。この表で初めて「その他のコスト」の意味を知りました。

インデックス投資の4大メリットの中で「カンタンに及第点の投資ができる」ことがあげられています(47頁)。これは、私も最大のメリットだと思います。誰でも、気に入った投資方法を簡単にコピーできるし、それで平均点を取れてしまうのは、投資を仕事としていない人間にとってはありがたいですよね。

・第2章では、「つみたてNISA」で超おトクに始めよう、の1章が設けられています。ここでは、リスクをどれくらい取れるのか、リスク資産をどのくらいの割合にするか、について検討されています。ここでNightWalkerさんの「私も自分のリスク許容度が分かるのに、投資を始めてから、10年くらいかかりました。」(59頁)、「リスク許容度については、少しずつ考えればよい」(同頁)とのお言葉があり、うんうんとうなづいてしまいました。私も投資を初めてから26年ほど経ちますが、リスク許容度が分かるまでに15年くらいはかかったように思います。まずは、少額から初めて、投資をしながら考えていくとよいと思います。

・第2章の最後に「つみたてNISA Q&A」がまとめられています。冒頭の「税金が非課税になるってあまりピンと来ないのですが、そんなにトクなの?」という質問は、金融庁の投資家との意見交流会(現在は「つみっぷ」という愛称がついています)でまさに疑問に思ったところで、具体的な金額をあげて説明してくださっているのが、ありがたかったです。

・第3章の「長期投資に出遅れナシ」っていうコレだけの理由では、「長期投資を始めるとき、それは、常に「今」なのです。」(87頁)と述べられています。NightWalkerさんは音楽を愛されているせいか、キメの表現が歌詞っぽいんですよね~。私は上記の表現を見て、甲斐バンドの「Hero」のサビの部分を思い出してしまいました。

・第4章、第5章では、リスクをどう管理するか(127頁)、暴落をどうやりすごすか(140頁、148頁)などの具体的なノウハウが記載されています。これは、人生経験&投資経験の長いNightWalkerさんだから書ける具体的なノウハウだと思います。投資の経験の浅い方も長い方も読む価値がある箇所です。

・第6章「アーリーリタイアを実現する時チェックしたこと」。ここは、何度も何度も読み返した箇所です。私はこの章に書かれていたチェック項目をチェックし、実は、今年の8月をもって、会社を退職し、アーリーリタイアを実現しました。特に、「ねんきんネット」ではいろいろなケースをシミュレートできる、という点は(166頁)、私自身気づいていなかった機能であり、アーリーリタイアを実現するに際し、大変役に立ちました。章末の「アーリーリタイアは究極の自己責任」という言葉は、本当にそのとおりだと思っったので、家族を除いては、誰にも相談しませんでした。辞職を告げたとき、上司からは生活を心配されましたが、たぶん大丈夫です~。

・第7章の「世界一カンタンゆるトク出口戦略」では、具体的な資産の取り崩し方法が紹介されています(200頁)。ここでは、最後に、「勉強しないのはリスク資産を運用する上で危険ですし、第一、もったいない」(202頁)と強調されています。今後も、NightWalkerさんの背中を見ながら、勉強をしつつ、投資を続けたいと思いました。

以上、長くなりましたが、書評を終わります。貯めていた夏休みの宿題を漸く終えた小学生のようなほっとした気持ちで一杯です(笑)。

 

 

 

 

金融庁の「初めての投資!おすすめの一冊」に投票しました。

金融庁が意見募集(募集期間3月13日~30日)で、「初めての投資!おすすめの1冊」をしていたので、本日、投票してみました。

 

わたしは、3つの視点で選んでみました。すなわち、①理論と実践の両方を紹介しているもの、②なるべく安価で現在でも書店やネット通販ですぐに入手可能なもの、③ことばが分かり易く数字が苦手な人にも読みやすいもの、です。

 

1.臆病者のための株入門(著者:橘玲、文春新書)

・投資に関する基本的な考え方や議論をざっくりと解説してくれる良書。

・著者が元宝島の編集者で、経済小説家でもあり、文章が非常に読みやすい。また新書版で229頁、810円で入手でき、手軽に読める。

・2006年に第1刷が発行されたが、内容は普遍的で現在投資を検討している人にも、なぜインデックス投資がお勧めか、理論的な根拠を分かり易く示してくれる。

・なお、続編として、「臆病者のための億万長者入門」もあり、こちらもお勧めなのですが、お題が「初めての投資!」ということだったので、インデックス投資をより直接に勧める「臆病者のための株入門」のほうを「おすすめの1冊」に選びました。

2.半値になっても儲かる「つみたて投資」(著者:星野泰平、講談社+α新書)

・様々なグラフを用いて、半値になってもつみたて投資はなぜ儲かるかを視覚的に示してくれる。難しい計算式はなく、素人にも分かり易い。

・2010年に第1刷が発行され、現在でも版を重ねているロングセラー。新書で204頁、905円と、手軽に読める。

・著者が若く(1981年生まれ)、若い人にも共感してもらえる内容になっている。

・ちなみに、(私が購入した時の)帯には、「値下がりの恐怖で、投資を躊躇していませんか?「安く買って高く売る」はもはや常識ではない!!」と記載されています。ここ最近の下落相場で、投資の開始や継続に迷っている初心者に、お勧めする本です。

3.お金は寝かせて増やしなさい(著者:水瀬ケンイチ、フォレスト出版

・著名なインデックス投資ブロガー水瀬ケンイチ氏の著書。

・漫画や豊富な図表で、投資本を読んだことのない人にもとっつきやすい。

・第5章のインデックス投資家15年実戦記で、著者の体験を金額とともに具体的に記載してあり、大変面白い。

・出版したばかり(2017年12月)で、データが新しく、すぐに投資をしたい人が参考にしやすい。

・価格は1500円(税別)と、他の2冊に比べて少々お高いのですが、15年の実戦記だけでも1500円分の価値は十分にあります!

 

以上、3冊そろえても、3000円ほどしか、かかりません。時給1000円のアルバイトでも3時間働けば、3冊買えます。10万円の投資でも、1年に3%儲かれば、回収できる金額です。是非、投資本に「投資」してみてください!