狂犬ツアー@焼津に参加してみました

こんにちは。にこいちです。

 

今日は、2022年10月15日(土)に静岡県焼津市で開催された、木下斉(ひとし)さんの講演会「狂犬ツアー」に参加してきましたので、その感想を書きたいと思います。

 

1.はじめに

(1)木下斉さんの紹介

木下さんは経営とまちづくりの専門家です。高校1年のころから商店街の活性化や地方再生などのお仕事に従事されています。

「地方創生大全」、「稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則」、「地元がヤバい…と思ったら読む凡人のための地域再生入門」など、いくつも著書を出版されています。また、1年ほど前から音声配信Voicyでほぼ毎日幅広い内容について配信されたり、都市経営プロフェッショナルスクールを経営されたりしています。

(2)「狂犬ツアー」は、木下さんが自主的に開催されている有料の出張講演会です。「狂犬」は木下さんの別名。年上の人にも忌憚なく意見を述べるのでそのように呼ばれるようになったとか。
 「狂犬ツアー」ではさまざまな地方で、その地方を題材にしたネタをもとに講演をされています。また、地元で活躍されている方を招いてインタビューしたり、スポンサー枠を購入された方に参加者の前でプレゼンをしてもらって意見を求めたりと、地元の問題に関し意見交換が活発になるような工夫がされています。

(3)九州や東北地方など、ここ何回かはかなり遠い地方で開催されていたので、参加を見合わせていましたが、静岡県焼津市とかなり関東圏に近い場所で開催されると聞き、今回の参加を決めました。

 

2.写真

焼津駅

駅前の観光協会 駅前でみやげを買おうとするとココしかない

駅前通り商店街 多くの店がシャッターを閉めてます 人通りも少ない

みんなの図書館さんかく お子さん連れのご家族が本を借りにきていました

商店街を横切って流れる川 もう少し風情があるといいかな

洋食屋「山正店」 昼ごはんはここしかあいていませんでした

ネギトロ丼 900円 たれがおいしかった 

焼津おもちゃ美術館

おもちゃのレジ

アートな感じ

さまざまなコマ 

けん玉の説明

様々なけん玉 手に取って遊べます

お寿司を組み立てるおもちゃ

八櫂船 速度が速く民間で利用が許されたのは焼津だけだったとのこと

小さなすべり台を降りた先は木玉が敷き詰められた遊び場があります

木玉敷き詰めコーナーの天井側の照明 

魚のオブジェ

3.狂犬ツアー(講演会)の感想
(1)出席者は30~40人位、20~30代位の人が多いのかな、という印象。男女比は8:2位。木下さんのボイシーを聞いている人はどれくらいいるのでしょうか?との質問に対し、8~9割の人が手を上げてました。ボイシーでの「狂犬ツアー」の宣伝効果はかなりありそうです。
(2)前半は、木下さんの講演会。前に張られたスクリーンにパワーポイントの資料を映して、地方再生の成功例や失敗例、その理由などを具体的に説明してくださいました。狂犬ツアーを現地で参加してよかったなと思うのは、木下さんの手をダイナミックに使った講演の様子を生で見れたこと。また、パワーポイントの使い方を見れたこと。文字は極力少なく、写真を使って参加者の視覚に訴える講演でした。

(3)後半は、みんなの図書館さんかくの創立者の土肥さんとおもちゃ美術館の館長の多田さんに、木下さんが質問を投げかける形で進みました。
 土肥さんはまだ20代半ばなのに、図書館さんかくは全国に50か所ほどあるそうです。びっくり!創業の詳しい話は、事前に木下さんがボイシーで土肥さんにインタビューをして配信されています。私設図書館経営に興味のある方はぜひ聞いてみてください。

voicy.jp

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 多田さんは、全国におもちゃ美術館を作っている方。軽妙洒脱な語り口で、場を盛り上げていらっしゃいました。

 

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 個人的には、木下さんがお二人に投げかけた「事業を進めるうえでぶつかったトラブルとはどんなものでしたか?どのようにそれを乗り越えましたか?」という質問がツボでした。これに対する土肥さん、多田さんの回答が秀逸で面白過ぎました。興味のある方はきっと有料で後日録音が配信されると思うので、それを購入して聞いてみてくださいね。

(4)その後の参加者からの質問にも、3人で丁寧に回答されていました。

(5)最後は、焼津から農家に嫁がれた女性のプレゼン(嫁ぎ先の自営業の紹介と問題点の提起)でした。”100年後も継続する事業にしたい”という真摯な思いが伝わるよいプレゼンだったと思います。これに対する、木下さんや他のお二人のアドバイスはかなり具体的で興味深かったです。

(6)講演会が終わった後に、少しだけ木下さんにお声がけするチャンスがあり、いつも楽しい配信をして頂いていることに御礼を申し上げ、会場で購入したNPO法人自治経営の発行する雑誌「CASE STUDY vol.04 2022」にサインを頂きました。お世話になり、ありがとうございました。

 

4.焼津を訪ねて感じた課題

(1)事前に宿を取ろうとしても駅近くにはビジネスホテルの喫煙ルームしかなく、あまりにも雰囲気が悪かったので焼津には泊まりませんでした。東海道線で二駅となりの藤枝駅に宿を取りました。

(2)焼津のおみやげ(魚の干物など)を買おうと思いましたが、観光協会以外のみやげ物店が一件もありませんでした。観光協会でもショボイ乾物品しかなく(失礼)、購買意欲がわきませんでした。

(3)さんかくと美術館以外では、若者を見かけませんでしたし、高齢者もポツリポツリとしか見かけませんでした。土曜日なのに人影がまばらで寂しい雰囲気でした。

(4)スーパーやコンビニはおろか、八百屋さん、肉屋さん、魚屋さんも駅前になく、近くに住んでいる方の生活が全く見えませんでした。どこで普段の食事の買い物をされているのでしょう?車でロードサイド店などにいらしているのでしょうか?

(5)一息つくための喫茶店、ファーストフード店も見当たりませんでした。

(6)総合すると、焼津駅前は人が生活するための場所ではなくなっている感じです。また、魚の町「焼津」ならではの特産品や食事もできる感じではなく、観光客としてもお金の落としどころが見つからない状態でした。せっかく時間とお金をかけていったのに、残念な気持ちになりました。気候は温暖だし漁港が近いなどの特徴もあるのに、特性を生かせていなくてもったいないですね。

(7)例えば自分なら、おもちゃ美術館に併設する喫茶店を作ってカレーやコーヒーを提供するとか、美術館に展示してあるおもちゃを通販で販売するとか、集まってきた若いファミリー層に向けてビジネスをするかなと思います。あと、おもちゃ美術館の対象年齢が乳幼児に限定されている感じなのがもったいない感じです。例えば、時間を区切ってもう少し上の年齢の子供たちに児童館や学童保育に使ってもらうという利用方法もあるんじゃないかと感じました。

 

以上です。それでは、また!