投資に関心がなかった夫が投資を始めた理由-レナウンの倒産

皆様、こんにちは。にこいちです。

 

今日は、投資にずっと興味がなかった夫(イチ)が、投資を始めるようになったきっかけについて、私(ニコ)が書いていきたいと思います。

 

1.イチが投資に興味を持たなかった理由

 ニコは本格的に投資を始めて約18年経ちます。その間ずっと、半年に一度、イチに家計の状況をエクセルでまとめて報告していました。その中にはニコの投資信託の積立の結果等も含まれていました。また、折にふれて「あなたも投資やってみない?」と誘っていました。

 しかし、イチの答えはいつも「嫌だ、興味ない」というものでした。イチはリスクを負うのをすごく嫌がっていました。ファイナンシャル・プランナーさんに資産形成の相談に乗ってもらったときも「ノーリスクミドルリターンの商品が欲しいです!」なんてことを元気よく言っちゃうような人でした。

 

2.しかし、イチは株式を持っていた

 そんなリスクを極端に恐れる男・イチでしたが、実は株をいくつか保有していました。原因は相続です。2008年に義父が亡くなり、義父の保有していた株式のいくつかを兄弟と分け合って相続していたのです。

 しかし、イチは株価にほとんど興味を示しませんでした。半年に1回のエクセル表を作成する際にも、そのときどきの株価を表に転記して見せていましたが、「ふーん、そうなの」「上がったねえ」「下がったねえ」などと淡々としていました。

 上がったときに「そろそろ売ったら?」と促したこともありましたが、イチは「いいや。しょせん親父からもらったあぶく銭なので、興味ない」と断ってきました。

 とはいえ、配当や株主優待は嬉しかったようで「冥土の親父からの小遣いだ」と喜んでいました。 

 

3.そのときは来た

 しかし、イチが否が応でも投資に向き合わなければならない時がやってきました。

 じゃーん!それは、コロナ禍の影響による、2020年5月15日のレナウンの倒産(民事再生です!

 義父から相続していた株式の中に、最小単位程度ですがレナウン株が含まれていたのです。2008年に相続したときには既に総額2万円ほどで株価が低迷していましたが、名門だしまさか潰れるとは思わなかったようです。過去の記録によると、義父はレナウンを総額76万円で購入していたようなので、76万円が本当に紙くずに、0円になってしまいました。

 イチはまた、某航空株をかなり多く相続していました。10日間位ずっと、こちらの会社も倒産するのではないか、と悩みに悩んでいました。そこで、ニコは「そんなに悩むなら損切りしなよ。今損切りできないなら、きっとずっとできないよ。」と言いました。そこでイチもネットで情報を集め、予想された年間負債額から会社が何年も持ちこたえられないと判断、思い切って某航空株を全て手放し、数百万円の損失を確定しました。

 

4.イチ、投資口座を開き、本を読む

 それからのイチは変わりました。まず、ニコのお勧めに従い、ネット証券とネット銀行に口座を開きました。

 同時に、イチはニコお勧めの本を2冊読みました。山崎元大橋弘祐箸「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」と水瀬ケンイチ箸「お金は寝かせて増やしなさい」です。お金に全く興味のないイチにとって「難しいことは」の対話形式は非常に分かりやすかったようです。また、「お金は寝かせて」は、”投資とは労力をかけるものだ”という思い込みを払拭してくれる目鱗本だと喜んでいました。

 

5.イチ、投資を始める

 ネット証券の口座が開かれるとすぐに、イチはiDeCoとつみたてNISAを開始しました。自営業なので、iDeCoは限度額一杯の6万8000円/月、つみたてNISAは3万3333円/月です。それぞれ、世界株式の時価総額にだいたい応じた割合で、手数料格安のインデックス投資信託を積み立てています。

 また、義父から相続した株を入れていた対面口座の中身をネット証券に移管し、毎日値動きをチェックしながら少しずつ売ったり、新たに買ったりする作業を始めました。損切りをした某航空株の損失額を利用して損益通算を行うと、以後3年の譲渡益や配当を無税にできることが分かったためです。本来20%ほどかかる税金が、翌年以後3年の期間限定でゼロ円になるというのはかなり魅力的なボーナスステージです。

 個別株をやる際には、かぶ1000箸「貯金40万円が株式投資で4億円 元手を1000倍に増やしたボクの投資術」を読んでもらいました。とてもここまではできないけど、冒険譚として面白かったそうです。

  丁度コロナの影の強い時期に投資を始めたのがよかったのか、2021年11月10日現在、イチのiDeCoとつみたてNISAの口座は3割近くのプラス、個別株も移管以降はプラスとなっています。毎日ネット証券の口座を見ては一喜一憂するイチですが、おかげで経済ニュースを熱心に見るようになり、夫婦の会話も経済ネタが多くなりました。特にイチはテレ東WBSの滝田洋一さんやフィスコの小林大純さんのコメントが理知的で面白いと、お気に入りの様子です。

 

6.まとめ

(1)以上の経験から思ったのは、自分ゴトとしてとらえないと人は投資に興味を持たない、ということです。なので、配偶者に投資に興味を持ってもらうためには、わずかでもよいから株や投資信託を持ってもらえばよいのではないかと思います。最初のお金は誘う側が出してあげるとよいと思います。

(2)子供に株や投資信託を相続する予定があるなら、売買の方針や方法など前もって親が子に教えておいたほうがいいのではないかと思います。子供の性格にもよりますが、何も教えられていないと、相続してすぐに売って換金して遊びに使ってしまうかもしれないし、逆に自分事と思えず関心が持てないうちに、売り時に売れなくなってしまうようです。

 

以上で今日のブログは終わりにします。では、また!